トップ>労務・人事>住民税の特別徴収。6月から翌5月まで

特別徴収のほんとうのところ 会社が選べるものでは、 なく義務です 給与を払う会社は原則として特別徴収義務者になります 徴収の期間 6月〜翌5月 5月に届く通知書の金額を12回で。納付は翌月10日

住民税の特別徴収。6月から翌5月までの12回で徴収します

結論

住民税の特別徴収とは、従業員の住民税を会社が給与から差し引いて代わりに納付する制度です。よくある誤解ですが、これは会社が選べる制度ではなく、給与を支払う事業者の義務です(地方税法)。「うちは小さいから本人が払って」という運用は原則認められません。

スケジュールは固定で、毎年5月に市区町村から「特別徴収税額決定通知書」が届き、6月から翌年5月までの12回に分けて給与から控除、徴収した月の翌月10日までに納付源泉徴収(所得税)が概算+年末調整で精算する仕組みなのに対し、住民税は前年の所得で確定した金額を後から払う——この違いを押さえると全体が見えます。

年間スケジュール

住民税(特別徴収)の年間フロー
時期会社がやること
1月31日給与支払報告書を市区町村へ提出(これが翌年度の住民税計算のもと)
5月中旬〜下旬特別徴収税額決定通知書が届く(会社用と本人用)。本人用は必ず配布
6月給与新年度の税額で控除開始(6月分だけ端数調整で高いのが通例
毎月翌月10日徴収した住民税を納付(納期の特例なら年2回)
翌年5月給与1年分の徴収完了

つまずきやすい実務

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所得税との違いを整理

  1. 住民税は「後払い」…前年(1〜12月)の所得に対する税を、翌年6月〜翌々年5月に払います。だから退職して収入がなくなった年でも、前年分の住民税は来る——退職者への案内で最も多い相談です
  2. 所得税は「概算+精算」…毎月概算で源泉徴収し、年末調整で精算。住民税に年末調整はありません(金額は確定して通知される)
  3. だから会社の作業も違う…住民税は「通知された金額を控除して納付するだけ」。計算業務がないぶん、通知書の入力ミスと納付漏れだけに注意すれば回ります
  4. 普通徴収が認められる例外…退職者、給与が少なく税額が引けない人、他社で特別徴収されている人など。理由を付して市区町村へ届け出る形で、「会社の都合」では認められません

給与ソフトでの扱い

よくある質問

Q従業員が「自分で払いたい」と言っています

原則として認められません。給与所得者は特別徴収が原則で、会社は特別徴収義務者です。例外は退職予定者や税額が控除できない場合などに限られます。

Q役員も特別徴収の対象ですか

対象です。役員報酬も給与所得なので、住民税は特別徴収で徴収します。

Q6月分だけ金額が違うのはなぜですか

年税額を12で割った端数を6月分に寄せる仕組みのため、6月だけ数百円高くなるのが通例です。7月以降は同額です。

Q住民税を滞納するとどうなりますか

会社が徴収して納付しなかった場合、会社に督促・延滞金が課されます。従業員から預かったお金なので、納付漏れは絶対に避けてください。

まとめ

この記事の要点

① 特別徴収は会社の義務。給与を払う事業者は特別徴収義務者になる。
② 5月に通知書→6月から翌5月まで12回控除→翌月10日納付。6月分だけ端数で高い。
③ 退職月で扱いが変わる(1〜5月は一括徴収が原則)。転職者は異動届で引き継ぐ。
④ 10人未満なら納期の特例で年2回納付に。eLTAX電子受取とダイレクト納付で事務が消える。

この記事は2026年7月27日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。

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