育児時短就業給付金は、時短社員の賃金の10%を国が本人に払う制度。会社の持ち出しはゼロ、ただし届出は会社しかできません
育児時短就業給付金は、2歳未満の子を育てるために週の所定労働時間を短くした社員に、時短中の各月の賃金×10%を雇用保険から支給する制度です(雇用保険法61条の12・2025年4月創設)。月給25万円の人が8時間→6時間の時短なら、月18,750円・12か月で225,000円が本人の口座に入ります。給付金は非課税です。
会社の負担はありませんが、時短開始時の賃金の届出は会社にしかできず、支給申請も原則は会社が出します。初回の期限は最初の支給対象月の初日から4か月以内、以後は2か月ごと。添付は賃金台帳・出勤簿・週所定労働時間が分かる書類です。育休から続けて時短に入る社員なら賃金の届出は不要で、育休給付の手続きの続きとして出せます。
育児時短就業給付金とは何か
育児時短就業給付金は、2歳未満の子を育てるために所定労働時間を短くして働いている社員に、時短中の賃金の10%を雇用保険から支給する給付金です。2025年4月1日に創設されました。根拠は雇用保険法61条の12です。
育休の給付(育児休業給付金)は休んでいる間のお金でしたが、こちらは復帰して働きながら受け取るお金です。時短で給与が2〜3割下がる分の、一部を国が埋めます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社の負担 | なし。雇用保険から本人の口座に振り込まれる。会社が立て替える仕組みでもない |
| 届出をする人 | 原則として会社(事業主)。とくに「時短開始時の賃金の届出」は会社しかできない |
| 対象の社員 | 雇用保険に入っている人で、2歳未満の子のために週の所定労働時間を短くした人。正社員でもパートでも可 |
| 金額 | 時短中に払った月の賃金×10%(賃金が時短前の90%を超えると率が下がる) |
| 期間 | 時短を始めた月から、子が2歳になる前々日の属する月まで。最長で約2年 |
| 税金・社会保険 | 給付金は非課税(雇用保険法61条の6第5項で12条を準用)。会社が払う給与ではないので社会保険料の計算にも入らない |
| 初回申請の期限 | 最初の支給対象月の初日から4か月以内。以後は2か月ごと |
社員側から見れば「時短にしても手取りが1割戻ってくる」制度です。会社側から見れば「うちで手続きしないと、この社員は1円も受け取れない」制度でもあります。本人が自分で申請できるのは受給資格の確認と支給申請だけで、最初に出す賃金の届出は会社が出さないと始まりません(厚生労働省パンフレット8頁)。
対象になる社員・ならない社員
要件は2段階です。まず本人に「受給資格」があること。そのうえで、毎月「その月の支給要件」を満たすこと。厚生労働省のパンフレット(2026年8月1日時点版)2頁から整理します。
| 要件 | 内容 | 小さな会社での見方 |
|---|---|---|
| ①被保険者であること | 雇用保険の一般被保険者または高年齢被保険者 | 週20時間以上で雇用保険に入っている人。役員は対象外 |
| ②-A 育休から続けて時短 | 育児休業給付の対象になった育休から、同じ子について引き続き時短を始めた(育休終了日と時短開始日の間が14日以内) | 育休明けにそのまま時短で復帰、が典型。この場合は時短開始時の賃金の届出も不要 |
| ②-B 被保険者期間12か月 | 時短開始日前2年間に、賃金支払基礎日数11日以上(または80時間以上)の完全月が12か月ある | 育休を取らずに時短だけする人、育休明けに一度フルタイムに戻ってから時短にした人はこちらで判定 |
| 要件 | 外れる例 |
|---|---|
| ①月の初日から末日まで続けて被保険者である月 | 月の途中で退職した月は対象外(月末退職なら対象)。月の途中で入社した月も対象外 |
| ②週の所定労働時間を短縮して働いた期間がある月 | 月の途中で時短を始めた月・終えた月は、その月も対象 |
| ③初日から末日まで育児休業給付・介護休業給付を受けていない月 | 丸1か月育休を取った月は対象外 |
| ④高年齢雇用継続給付の対象になっていない月 | 60歳以上で継続給付を受けている月は対象外 |
「時短」の範囲は、育児・介護休業法の6時間勤務より広い
会社に義務づけられている短時間勤務制度(育児・介護休業法23条1項。3歳未満の子を育てる社員に、1日の所定労働時間を原則6時間にする措置)とは、別の判定です。給付金のほうは「1週間当たりの所定労働時間が短くなったか」だけを見ます。パンフレット3頁の記載から、対象になる形を並べます。
- 1日8時間→6時間…対象。法定の短時間勤務制度そのもの
- 1日8時間→7時間…対象。短縮後の時間に上限も下限もない
- 週5日→週4日(1日8時間のまま)…対象。所定労働日数を減らして週の時間が減った場合を含む
- 子育てのためにパート・短時間正社員に転換した…対象。転換・転職で週の時間が短くなった場合も含む
- フレックス・変形労働時間制・裁量労働制…清算期間や対象期間の総労働時間、みなし労働時間を短くすれば対象。時間数は変えずに欠勤控除を受けているだけなら対象外
- シフト制…実際の労働時間から週平均を出し、短縮が確認できれば対象
短縮後の週所定労働時間が20時間を下回ると、原則として雇用保険の被保険者でなくなり、給付の対象からも外れます。例外は、子が小学校に入るまでに週20時間以上に戻す前提であることが就業規則などの書面で確認できる場合だけです。週3日・1日6時間(週18時間)のような時短を認めるなら、戻す時期を書面に残してから始めてください。
いくら支給されるか(当サイト計算の早見表つき)
計算は3段階です(パンフレット5頁)。「時短開始時賃金月額」は、時短を始める前の直近6か月の賃金(賞与など3か月を超える期間ごとの賃金を除く)を180で割って30を掛けた額です。育休から続けて時短に入った人は、育休給付で使った休業開始時賃金日額をそのまま使います。
- その月の賃金が、時短開始時賃金月額の90%以下その月に払った賃金×10%
- 90%超〜100%未満支給率を下げる。支給率=9,000÷賃金率(%)-90。賃金と給付の合計が時短前の賃金を超えないようにする調整
- 100%以上不支給。時短しても賃金が下がっていないとみなす
このほか3つの金額の線があります。いずれも2027年7月31日までの額で、毎年8月1日に改定されます。
| 名称 | 金額 | 意味 |
|---|---|---|
| 時短開始時賃金月額の上限 | 496,200円 | 時短前の月給がこれを超えていても、496,200円として計算する |
| 時短開始時賃金月額の下限 | 96,090円 | これを下回る場合は96,090円として計算する |
| 支給限度額 | 484,121円 | その月の賃金+給付がこれを超える分は削られる。賃金だけでこれ以上なら不支給 |
| 最低限度額 | 2,562円 | 計算した支給額がこれ以下なら支給されない |
1〜10人の会社でよくある月給と時短の形で、当サイトが計算した早見表です。時短後の賃金は所定労働時間に比例して下がる前提にしています(実際の減り方は会社の賃金規程によります)。
| 時短前の月給 | 時短の形 | 時短後の賃金 | 賃金率 | 支給率 | 月の支給額 | 12か月分 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 200,000円 | 8時間→6時間 | 150,000円 | 75.0% | 10% | 15,000円 | 180,000円 |
| 250,000円 | 8時間→6時間 | 187,500円 | 75.0% | 10% | 18,750円 | 225,000円 |
| 300,000円 | 8時間→6時間 | 225,000円 | 75.0% | 10% | 22,500円 | 270,000円 |
| 300,000円 | 8時間→7時間 | 262,500円 | 87.5% | 10% | 26,250円 | 315,000円 |
| 300,000円 | 少しだけ減った | 280,000円 | 93.33% | 6.43% | 18,004円 | 216,048円 |
| 500,000円 | 8時間→6時間 | 375,000円 | 75.6%(上限496,200円で計算) | 10% | 37,500円 | 450,000円 |
| 600,000円 | 8時間→6時間 | 450,000円 | 90.69%(上限496,200円で計算) | 9.24%→限度額調整 | 34,121円 | 409,452円 |
見てのとおり、賃金の減り幅が大きいほど支給率は10%で安定し、賃金が時短前の9割に近づくと急に減ります。280,000円の例は厚生労働省の計算例そのままで、賃金率93.33%→支給率6.43%→18,004円です。600,000円の例は賃金率90.69%で支給率9.24%・41,580円ですが、450,000円+41,580円が支給限度額484,121円を超えるため、限度額との差額34,121円になります。
賃金率90.0%=10.00%/91.0%=8.90%/92.0%=7.83%/93.0%=6.77%/94.0%=5.74%/95.0%=4.74%/96.0%=3.75%/97.0%=2.78%/98.0%=1.84%/99.0%=0.91%/100.0%=0%。端数は賃金率・支給率とも小数第3位を四捨五入、支給額は円未満切り捨てです。
会社がやる手続きは3つ。様式・添付・期限
手続きは「時短開始時の賃金の届出」「受給資格の確認」「支給申請」の3つで、会社が出すなら3つを1回にまとめて出せます(パンフレット8頁)。提出先は事業所を管轄するハローワーク。電子申請(e-Gov)も使えます。
| 手続き | 様式 | 添付書類 | 期限 | 出せる人 |
|---|---|---|---|---|
| ①時短開始時の賃金の届出 | 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書・所定労働時間短縮開始時賃金証明書 | 賃金台帳、出勤簿・タイムカード、労働条件通知書など(時短の前と後の両方) | 初回の支給申請まで(同時でよい) | *会社だけ |
| ②受給資格の確認 | 育児時短就業給付受給資格確認票・(初回)育児時短就業給付金支給申請書 | 母子健康手帳の写し(出生届出済証明と分娩予定日のページ)、時短開始日と本来の週所定労働時間が分かる書類 | 初回の支給申請まで(同時でよい) | 会社/本人 |
| ③初回の支給申請 | ②と同じ用紙 | 支給対象月の賃金台帳、出勤簿、短縮後の週所定労働時間が分かる書類 | 最初の支給対象月の初日から4か月以内 | 会社/本人 |
| ④2回目以降の支給申請 | 育児時短就業給付金支給申請書(ハローワークが次回用を交付) | 支給対象月の賃金台帳、出勤簿(週の時間に変更がなければ時間の書類は省略可) | 次回支給対象月の初日から4か月以内(通知書に期間が印字される) | 会社/本人 |
期限の数え方は「支給対象月の初日から4か月以内」です。2026年10月5日に時短を始めたなら、最初の支給対象月は10月で、期限は2027年1月31日。パンフレットの例は「7月10日に開始→10月31日まで」です。以後は2つの支給対象月をまとめて2か月ごとに申請するのが原則で、本人が希望すれば1か月ごとでも構いません。
育休から続けて時短に入った社員(受給資格②-A)は、①の賃金証明書がいりません。育休給付のときに出した休業開始時賃金日額をそのまま使うからです。ただし、その育休の育児休業給付の手続きを先に済ませてから時短の申請をしてください(パンフレット9頁)。同じ子について育休給付を受けていた人は、母子健康手帳の添付も不要です。
②の用紙には本人のマイナンバーと振込口座を書きます。マイナポータルに公金受取口座を登録している人は、その口座を使えます。支給が決まると「支給決定通知書」と次回用の申請書が会社に届くので、通知書は本人に渡します。振込は支給決定から約1週間後、本人の口座です。
賃金証明書も支給申請書も、給与ソフトの賃金台帳がそのまま添付書類になります。給与計算と雇用保険の届出を1つで回すなら、クラウドの給与・労務ソフトが数名規模の会社の現実解です。無料で試せます。
1〜10人の会社で詰まるところ
手続き自体は育休給付とほぼ同じ型ですが、時短の給付は「働きながら」なので、毎回の添付書類に会社の日常の記録が要ります。詰まりやすい順に並べます。
- 賃金台帳と出勤簿が2か月ごとに要る…添付は毎回「支給対象月の賃金の額と支払状況」「短縮後の週所定労働時間」を確認できる書類。給与ソフトの賃金台帳と、勤怠の記録が揃っていれば写しを出すだけで済む
- 「本来の週所定労働時間」を書ける書類があるか…申請書には時短前の週の時間(例:40時間)と時短後の時間(例:30時間)を書き、それを確認できる労働条件通知書や就業規則を添付する。労働条件通知書に週の時間を書いていない会社は、ここで止まる
- 時短の事実を書面にしているか…添付書類の例に「育児短時間勤務申出書」「育児短時間勤務取扱通知書」が挙がっている。口頭で時短にしている会社は、開始日と週の時間を書いた通知書を1枚作る
- 通勤手当を数か月分まとめて払っている…払った月に全額を載せるのではなく、月数で割った額を各月に振り分ける(端数は最後の月)。3か月分10,000円なら3,333円・3,333円・3,334円
- 締め日と支払日のずれ…「支給対象月に支払われた賃金」で見る。末締め翌月払いなら、10月分の欄に書くのは10月に支払った9月分の給与。他の月に支払った賃金は入れない
- 月の途中の入退社…その月は「初日から末日まで被保険者」を満たさず対象外。月末退職なら対象
厚生労働省の育児休業等給付のページに「育児時短就業期間等に係る証明書(様式例)(令和8年8月1日以降)」が置かれています。会社が、時短の開始日・終了予定日、適用している労働時間制度、本来の週所定労働時間、支給対象月の週所定労働時間を書いて証明する1枚で、週20時間未満のときは「小学校就学までに20時間以上に戻す見込み」の欄もあります。労働条件通知書や就業規則で週の時間を示しにくい会社は、この様式例を使うと添付が整います。フレックス・変形・裁量・シフト制の場合は別紙の「週所定労働時間算定補助シート」もあわせて出します。
支給申請のたびに賃金台帳と出勤簿の写しが要ります。手書きの出勤簿だと2か月ごとに探して写す作業になるので、勤怠はクラウドで記録しておくと申請が楽になります。無料から始められます。
時短で下がった給与と、社会保険料の手続き
給付金の手続きと同じタイミングで、社会保険側の手続きも動きます。給付金とは別の役所(年金事務所)なので、忘れやすいところです。
| 手続き | 提出先 | 内容 |
|---|---|---|
| 育児休業等終了時報酬月額変更届 | 年金事務所 | 育休明けに給与が下がったら、復帰後3か月の平均で標準報酬月額を下げられる。通常の随時改定と違い1等級差でも可。本人の申出が必要 |
| 養育期間標準報酬月額特例申出書 | 年金事務所 | 3歳未満の子を養育する間、標準報酬月額が下がっても年金額の計算は下がる前の額で行う特例。本人の申出で会社が提出 |
| 育児時短就業給付金の手続き | ハローワーク | この記事の手続き。給付金そのものは社会保険料の計算に入らない |
月額変更届を出すと本人と会社の社会保険料が下がり、養育特例を出せば本人の将来の年金は減りません。時短の給付金は、この2つと組み合わせて初めて「時短にしても手取りと年金が守られる」形になります。詳しくは月額変更届の記事に書いています。
なお、会社側の義務は別にあります。3歳未満の子を育てる社員から申出があれば、会社は1日の所定労働時間を原則6時間にする短時間勤務制度を用意しなければなりません(育児・介護休業法23条1項)。給付金は「制度を使った社員へのお金」で、制度を用意すること自体は会社の義務です。
2025年4月より前から時短の人・転職者・2回目の時短
2025年4月1日より前から時短で働いている社員は、2025年4月1日を時短開始日とみなして判定します(パンフレット15頁)。要件を満たせば2025年4月以降の各月が支給対象月です。ただし、2025年4月1日時点の賃金を「時短開始時賃金月額」として計算するので、その後の賃金が下がっていなければ不支給になります。以前から時短で、賃金がそのまま横ばいの人は、実際にはもらえないことが多い措置です。
時短のまま転職してきた人は、前の会社で給付を受けていれば、転職先でも再開できることがあります。資格取得届を出したときにハローワークから戻る「資格取得等確認通知書」に「育児休業等給付受給可」と印字されていれば、転職先の会社が支給申請をします。前職との間に空白があり、その間に基本手当の受給資格決定を受けていると対象外です。当初の時短前と比べて賃金が下がっていなければ不支給になる点も同じです。
同じ子について、いったんフルタイムに戻り、また時短にした場合も対象です。時短の回数に制限はありません。2回目は賃金の届出と受給資格の確認が不要で、新たに支給を受けたい支給対象月の初日から4か月以内に支給申請書と添付書類を出します。時短開始時賃金月額は1回目と同じ額を使います。
- 支給が終わる月…子が2歳になる日の前日(2歳の誕生日の前々日)の属する月、産休・育休・介護休業を始めた日の前日の属する月、別の子で時短を始めた前月
- 別の子で続けて時短…同じ月に上の子の時短が終わり下の子の時短が始まったら、その月は下の子の支給対象月
- 本人が自分で申請したい…受給資格の確認と支給申請は本人でも可。賃金の届出だけは会社
- 特定法人(資本金1億円超など)…電子申請が義務。1〜10人の会社はほぼ該当しないが、e-Govで出せば来所も郵送も不要
よくある質問
Q会社の負担はありますか。給付金は会社が立て替えるのですか
会社の負担はありません。育児時短就業給付金は雇用保険から本人の金融機関口座に直接振り込まれ、会社が立て替える仕組みでもありません。会社がすることは、時短開始時の賃金の届出と、2か月ごとの支給申請(賃金台帳・出勤簿の写しを添付)です。
Q1日6時間の短時間勤務制度を使っていないと対象外ですか
対象になります。給付金の判定は「1週間当たりの所定労働時間が短くなったか」だけで、短縮後の時間に上限も下限もありません。8時間→7時間でも、週5日→週4日でも、子育てのためにパートに転換した場合でも対象です。ただし短縮後に週20時間を下回ると、小学校就学までに20時間以上へ戻す前提が就業規則などの書面で確認できる場合を除き、雇用保険の被保険者でなくなり対象外になります。
Q初回の申請期限を過ぎてしまいました。もう受け取れませんか
申請期限は「支給対象月の初日から4か月以内」で、月ごとに判定されます。期限を過ぎた支給対象月については、パンフレット上は期限内の提出が前提とされているため、まず事業所を管轄するハローワークに事情を伝えて相談してください。以後の月については通常どおり申請できます。
Q時短にしても賃金がほとんど下がらない場合はどうなりますか
その月の賃金が時短開始時賃金月額の100%以上なら不支給、90%超〜100%未満なら支給率が10%から段階的に下がります(賃金率95%で4.74%、99%で0.91%)。また計算した支給額が2,562円以下なら支給されません。時短でも基本給を据え置く会社では、実際には支給されないことがあります。
Q給付金は給与課税や社会保険料の対象になりますか
なりません。雇用保険法61条の6第5項が12条(公課の禁止)を育児休業等給付に準用しており、租税その他の公課の対象になりません。会社が支払う賃金でもないので、標準報酬月額の計算にも入りません。年末調整で給与に合算する必要もありません。
まとめ
- 2歳未満の子のために週の所定労働時間を短くした雇用保険の被保険者に、時短中の賃金×10%を支給。2025年4月創設・雇用保険法61条の12
- 会社の持ち出しはゼロ。振込は本人の口座。給付金は非課税で、社会保険料の計算にも入らない
- 時短開始時の賃金の届出は会社にしかできない。受給資格の確認・支給申請も原則は会社が出す
- 初回の期限は最初の支給対象月の初日から4か月以内(10月開始なら翌年1月31日)。以後は2か月ごと。添付は賃金台帳・出勤簿・週所定労働時間が分かる書類
- 賃金が時短前の90%を超えると支給率が下がり、100%以上なら不支給。支給限度額484,121円・最低限度額2,562円(2027年7月31日まで)
- 育休から続けて時短なら賃金の届出は不要。あわせて年金事務所へ育児休業等終了時月額変更届と養育特例申出書も
この記事は2026年9月18日時点の法令・公開情報に基づいています。制度は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。