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仲介手数料のほんとうのところ 「無料」で仲介が動くのは、 貸主が払っているからです 仲介業者自身が料金の構造を種明かしします 法律上の上限 家賃1ヶ月分+税 貸主・借主からの合計(宅建業法)

仲介手数料とは。上限のルールと、「無料物件」が成立するカラクリ

結論

賃貸の仲介手数料は、宅建業法で貸主と借主から受け取れる合計の上限が「家賃の1ヶ月分+消費税」と決まっています。原則は貸主・借主が0.5ヶ月分ずつで、借主が1ヶ月分を負担するには借主の承諾が必要——という建て付けです。

この記事の本題はその先です。「仲介手数料無料」の物件で、仲介会社はタダ働きをしているわけではありません。貸主側から広告料(AD)を受け取れる物件だから、借主を無料にできる——私たち仲介業者自身が、この料金の流れを図解します。無料物件の正体が分かると、部屋探しの見え方が変わります。

法律のルール:上限は「合計」で1ヶ月分

「無料」のカラクリ:お金は貸主側から流れている

仲介会社の収入源は2つあります。①借主からの仲介手数料、②貸主からの広告料(業界ではADと呼びます)。空室を早く埋めたい貸主は、家賃1〜2ヶ月分のADを仲介会社に払ってでも決めたい——空室1ヶ月の損失計算を知っていれば、これが合理的な出費だと分かります。

仲介手数料のパターン別・お金の流れ(賃貸仲介の実務)
表示借主が払う仲介会社の収入源物件のサイン
仲介手数料1ヶ月家賃1ヶ月+税借主の手数料(+ADがある場合も)人気物件・繁忙期はこれが標準
半額0.5ヶ月+税借主0.5ヶ月+貸主ADADが付いている可能性が高い
無料0円貸主のADのみ貸主がどうしても決めたい物件(長期空室・閑散期・新築の一斉募集など)

つまり「無料」は仲介会社の善意ではなく、貸主がお金を積んでいる物件のサインです。悪いことではありません。ただ、無料物件ばかり勧めてくる営業は、あなたに合う物件ではなくADが高い物件を勧めている可能性がある——この構造は知っておいて損がありません。

交渉はできるのか:正直な答え

  1. 下げる交渉は合法で、可能です…上限規制はあっても下限はありません。閑散期(5〜8月)や長期空室の物件では実際に通ることがあります
  2. ただし仲介手数料より動く項目があります…私たちの実感では、値引き交渉の通りやすさは「フリーレント>礼金>家賃>仲介手数料」の順です。仲介手数料は仲介会社の唯一の報酬なので、ここだけを削る交渉は担当者の働く動機も削ります。初期費用の総額を下げたいなら、貸主側の費目から攻めるのが実務的です
  3. 「無料」をうたう会社の総額を見る…仲介手数料が無料でも、サポート料・消毒施工・書類作成料などの名目が乗って総額が変わらないケースがあります。比べるのは手数料ではなく初期費用の総額です。任意のオプションは外せるか、内訳で確認してください

これから借りる人のチェックリスト

よくある質問

Q仲介手数料はいつ払いますか。キャンセルしたら返金されますか

契約成立時の成功報酬なので、支払いは契約時です。契約成立前のキャンセルなら支払い義務はありません。契約後の解約は「成立」している以上、返金されないのが原則です。申込み段階で請求される「申込金」とは別物なので、名目を確認してください。

Q家賃に消費税はかからないのに、仲介手数料にはかかるのですか

はい。住居の家賃は非課税ですが、仲介手数料は不動産会社のサービスへの対価なので課税対象です。「家賃1ヶ月分+消費税」という表記はこのためです。

Q事業用(事務所・店舗)の仲介手数料も同じルールですか

上限が家賃1ヶ月分+税である点は同じです。ただし事業用は借主1ヶ月負担が完全に商慣習として定着しており、住居のような0.5ヶ月原則の議論はほぼありません。また事業用は家賃自体に消費税がかかります。

QADはいくら積まれているか借主にも分かりますか

募集図面(業者間資料)には記載されますが、一般の借主向け広告には表示されません。ただし「仲介手数料無料・キャッシュバックあり」などの表示から、ADが厚い物件だと推測はできます。気になるなら担当者に率直に聞いて構いません。

まとめ

この記事の要点

① 上限は貸主・借主合計で家賃1ヶ月分+税。原則は0.5ヶ月ずつで、借主1ヶ月には承諾が必要。
② 「無料」は貸主がAD(広告料)を払っている物件のサイン。仲介会社の善意ではない。
③ 交渉の通りやすさはフリーレント>礼金>家賃>仲介手数料。比べるべきは初期費用の総額。
④ 更新時の仲介手数料はない。任意オプションと指定保険の見直しが一番確実な節約。

この記事は2026年7月27日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。

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