新幹線の領収書。買い方で出し方が全部違います
新幹線の領収書は、どこで買ったかで出し方が全部違います。結論から言うと、スマートEX・EX予約なら「領収書表示サービス」で予約完了日の翌日から最大15ヶ月間、Webで領収書を表示・印刷できます(宛名も入力可・公式)。つまりネット予約なら、もらい忘れという概念自体がほぼありません。慌てるべきなのは現金で券売機購入したときだけです。
そしてチケットレス乗車では「紙の領収書がない」のが正常で、Web領収書のPDFで経費精算は問題なく成立します。買い方別の出し方、もらい忘れ・再発行、インボイスの3万円ルールまで、経費を精算する側・される側の両方の実務で整理します。
買い方別:領収書の出し方一覧
| 買い方 | 領収書の出し方 | もらい忘れたら |
|---|---|---|
| スマートEX/EX予約 | 「領収書表示サービス」からWeb表示→宛名入力・印刷 | 予約完了日の翌日から最大15ヶ月いつでも出せる |
| えきねっと(JR東日本系) | ログイン後の申込履歴からWeb領収書を表示・印刷 | 同じく後からWebで出せる(チケットレスも可) |
| 駅の券売機(現金) | 購入時に「領収書」ボタンを押す | 原則その場限り。後日は購入駅に相談するしかない |
| みどりの窓口 | 購入時に「領収書をください」と申告 | 後日の再発行は原則不可(購入駅に相談) |
| 旅行会社・金券ショップ | 販売店の領収書(JRの領収書は出ない) | 販売店のルール次第 |
クレジットカードで買った場合は「クレジット利用票」が一緒に出ることがありますが、これは領収書ではありません。ただし後述のとおり、経費精算の証憑としてはWeb領収書やカード明細で組み立てられます。
チケットレス時代の考え方:紙がないのが正常
- Web領収書のPDFは正式な証憑です…「紙でないと経費にならない」は過去の話。電子帳簿保存法では、電子で受け取った領収書は電子のまま保存するのが原則です。ペーパーレス化の記事で書いたとおり、印刷して保管する方がむしろ本来の運用から外れます
- 領収書が出ない・出せない場合の組み立て…カード明細+予約確認メール(区間・日付・金額入り)で、支払いの事実と内容は立証できます。会社の規程が「領収書必須」なら、Web領収書を出すのが早い——スマートEXなら15ヶ月遡れるので、精算漏れの救済もききます
- 払い戻しは記録が残ります…領収書だけ取って切符を払い戻す不正は、JR側にも会社側にも記録の突き合わせで発覚します。経費精算の性善説を壊す行為なので、論外として書いておきます
- 「もらい忘れ」の連絡が来たら…経理側の実務としては、ネット購入ならWeb領収書の出し方を案内すれば解決します。券売機の現金購入だけは救済が難しいので、出張者には「新幹線はネット予約で」と案内するのが根本対策です
Web領収書のPDFをそのまま取り込んで精算・仕訳まで流せるのがクラウド会計の強みです。紙のスクラップ台紙から卒業できます。
インボイスの3万円ルール
- 公共交通機関特例=税込3万円未満はインボイス不要…鉄道・バス・船舶による旅客の運送は、3万円未満なら適格請求書の交付義務が免除され、帳簿への記載だけで仕入税額控除ができます。東京〜新大阪の片道(1.5万円前後)は特例の範囲内です
- 3万円未満かは「1回の取引」で判定…複数人分や往復をまとめて購入して合計3万円以上になると、特例から外れてインボイスが必要になります。まとめ買いするなら、登録番号入りの領収書が出る買い方(ネット予約のWeb領収書等)にしておくと安全です
- 特例が使えても領収書は取っておく…インボイス不要=証憑不要ではありません。会社の経費精算・法人税の損金処理には、支払いの事実を示す書類が引き続き必要です
- グリーン車・特急料金も運送の対価…乗車券・特急券・グリーン料金は公共交通機関特例の対象です。駅弁やコーヒーは対象外なので、レシートを分けておくと経理が楽です
会社側のルール設計
- 規程は「Web領収書可」と明文化する…古い出張旅費規程のまま「原本添付」を求めると、チケットレス精算が全部止まります。「電子発行の領収書はPDF提出で可」の一文で解決します
- 新幹線はネット予約に寄せる…領収書が15ヶ月遡れる・変更が柔軟・割引もある、と管理面はネット予約が圧倒的です。会社としてスマートEX等のアカウント運用を標準にすると、精算トラブルがほぼ消えます
- 定額精算(出張旅費規程)という選択肢…実費精算でなく日当・定額制にすれば、領収書のやり取り自体が減ります。規程の作り方は税務との絡みがあるので、顧問税理士に相談して整備するのが確実です
- 領収書の保存は7年…法人の帳簿書類として、電子なら電子のまま検索できる形で保存します。経理の記事で書いたとおり、会計ソフトの証憑保存機能に乗るのが現実解です
よくある質問
QスマートEXの領収書はいつまで発行できますか
領収書表示サービスで、予約完了日の翌日から最大15ヶ月後まで表示・印刷できます(公式)。宛名の入力も可能です。乗車日ではなく予約完了日が起点になる点だけ注意してください。
Q車内で領収書はもらえますか
車内販売や車内精算など、車内で支払いが発生した分はその場で領収書をもらえますが、乗車券類の領収書は原則として購入場所で発行します。ネット予約分はWeb領収書です。
Q金券ショップで買った新幹線回数券の精算はどうなりますか
JRの領収書は出ないため、金券ショップの領収書で精算します。会社によっては金券ショップ利用を認めない規程もあるので、事前に確認してください。
Q領収書の宛名は会社名でないとだめですか
経費精算の証憑としては会社名宛が原則ですが、公共交通機関の少額利用では宛名なし(空欄)やカード明細での精算を認める会社も多くあります。自社の規程に従ってください。Web領収書なら宛名を後から入力できるので、この問題自体が起きにくくなります。
まとめ
① 出し方は買い方で決まる:スマートEX/EX予約=Web領収書(予約完了日翌日から15ヶ月)、えきねっと=申込履歴、現金券売機=その場限り。
② チケットレスは紙がないのが正常。Web領収書PDFは電子のまま保存が原則。
③ インボイスは公共交通機関特例で3万円未満なら不要。まとめ買いで3万円超は要インボイス。
④ 会社側は「Web領収書可」を規程に明文化し、新幹線はネット予約に寄せるのが根本対策。
この記事は2026年7月27日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。