在留カードの確認。番号の失効照会と、裏面の資格外活動許可を見ます
外国人を雇うとき、在留カードで確認するのは3点です。①在留資格が就労可能なものか ②在留期間が切れていないか ③(就労できない資格の場合)資格外活動許可があるか。
加えて、出入国在留管理庁の「在留カード等番号失効情報照会」で、そのカード番号が失効していないかを確認できます。偽造カードや失効カードを見抜く手段です。不法就労と知らずに雇った場合でも、確認を怠っていれば不法就労助長罪に問われます。「知らなかった」は原則として通用しません。
在留カードで見る3点
| 確認箇所 | 内容 |
|---|---|
| 表面:在留資格 | 就労可能な資格か、就労不可の資格か |
| 表面:在留期間(満了日) | 期限が切れていないか。更新中なら申請の証明を確認 |
| 裏面:資格外活動許可欄 | 就労不可の資格の場合、許可の記載があるか |
| 表面:就労制限の有無 | 「就労不可」「在留資格に基づく就労活動のみ可」等の記載 |
| 番号 | 出入国在留管理庁のサイトで失効情報を照会できる |
- 「就労制限の有無」欄が最初の判断材料…「就労不可」と書かれていれば、資格外活動許可がない限り働かせられません
- 在留カード等番号失効情報照会…出入国在留管理庁のウェブサイトで、在留カード番号と有効期間の満了日を入力すると、その番号が失効していないかを確認できます。無料です
- ICチップでの確認もできる…専用のアプリで券面情報とICチップの情報が一致するかを確認する方法があります
- コピーを保管する…表裏の両面をコピーし、確認した日付を記録します。確認したという事実を残すことが重要です
- 更新中の場合…在留期間更新許可申請中であれば、申請中であることを示す書類を確認します。期間満了後も一定期間は在留が認められます
就労できる在留資格
| 区分 | 例 | 就労 |
|---|---|---|
| 活動に基づく資格(就労可) | 技術・人文知識・国際業務、技能、経営・管理、特定技能 | 資格の範囲内で可 |
| 身分・地位に基づく資格 | 永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者 | 制限なし |
| 就労不可の資格 | 留学、家族滞在、短期滞在 | 資格外活動許可があれば一部可 |
| 特定活動 | 内容による | 指定書で確認 |
- 就労可能でも「範囲内」に限られる…「技術・人文知識・国際業務」の資格で、単純労働に従事させることはできません。在留資格と実際の業務内容が一致している必要があります
- 身分に基づく資格は制限がない…永住者、日本人の配偶者等であれば、どのような仕事でも従事できます
- 特定活動は指定書を見る…パスポートに添付される指定書に活動内容が記載されています。在留カードだけでは判断できません
- 特定技能は分野が限定される…受入れ分野が定められており、支援計画の作成など受入れ機関の義務があります
資格外活動許可と28時間
- 留学・家族滞在は資格外活動許可が必要…許可があれば原則として週28時間以内の就労ができます
- 28時間はどの曜日から数えても…「どの曜日から起算しても1週間で28時間以内」である必要があります。週の途中でリセットされる考え方ではありません
- 掛け持ちも合算される…複数の勤務先で働いている場合、合計で28時間以内です。他社での勤務時間を本人に確認します
- 長期休業期間は1日8時間まで…教育機関の長期休業期間中は、1日8時間以内(週40時間以内)まで認められます
- 風俗営業等での就労は不可…資格外活動許可があっても、風俗営業等に従事することはできません
- 28時間を超えさせると双方が違反…本人は在留資格の取消しや退去強制の対象となり、会社は不法就労助長罪に問われます
雇用時の届出と罰則
- 雇用保険の資格取得届に在留資格等を記載する…被保険者となる外国人については、資格取得届の該当欄に国籍・地域、在留資格、在留期間などを記載します
- 雇用保険の被保険者にならない場合は外国人雇用状況届出書…翌月末日までにハローワークへ届け出ます
- 離職時も届出が必要…雇い入れだけでなく離職の際も届出が必要です
- 特別永住者は届出不要…外国人雇用状況の届出の対象外です
- 不法就労助長罪…不法就労をさせた事業主は、3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはこれらの併科の対象です
- 知らなかったでは免れない…在留カードを確認していなければ、過失があるとして処罰を免れないとされています。確認したことの記録が防御になります
- 在留期限の管理が必要…雇用後も在留期間の満了日を管理し、更新を確認します。期限切れに気づかず就労させれば違反です
- 当社の視点…賃貸の仲介では、入居申込時に在留カードを確認します。在留期限が契約期間より短い場合の取扱いは貸主との協議事項になります。雇用でも賃貸でも、在留カードの見方は同じです
在留カードの確認は、表面の在留資格と期限、裏面の資格外活動許可を見て、番号を照会する。この3ステップで完了します。手間はかかりませんが、怠れば刑事罰の対象になります。コピーを取って確認日を記録するところまでを、採用手続きの標準にしておくべきです。
よくある質問
Q在留カードが本物かどうか確認できますか
出入国在留管理庁の在留カード等番号失効情報照会で、番号が失効していないかを無料で確認できます。ICチップの情報を読み取って券面と照合する方法もあります。
Q留学生は何時間まで働けますか
資格外活動許可があれば原則として週28時間以内です。どの曜日から起算しても28時間以内である必要があり、複数の勤務先での時間は合算されます。
Q在留資格があれば どんな仕事でもさせられますか
身分・地位に基づく在留資格(永住者、日本人の配偶者等)であれば制限はありませんが、活動に基づく在留資格では認められた活動の範囲内に限られます。
Q不法就労と知らずに雇った場合も罰せられますか
在留カードを確認していなければ過失があるとされ、処罰を免れないとされています。確認した記録を残すことが重要です。
まとめ
① 確認するのは①在留資格 ②在留期間 ③資格外活動許可の3点。
② 在留カード等番号失効情報照会で偽造・失効を無料で確認できる。
③ 留学・家族滞在は資格外活動許可+週28時間以内。掛け持ちは合算される。
④ 就労可能な資格でも認められた活動の範囲内に限られる。
⑤ 不法就労助長罪は「知らなかった」で免れない。確認の記録を残す。
この記事は2026年7月31日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。