トップ>労務・人事>休職制度。法律上の義務では

休職制度の根拠 法律ではなく 就業規則。 作らなくてもよい代わりに、作るなら細部まで決めます 期間満了時 自然退職 解雇とするより手続きが安全

休職制度。法律上の義務ではないので、就業規則の設計がすべてです

結論

休職は法律上の制度ではありません。労働基準法にも定めがなく、設けるかどうかは会社の自由です。だからこそ就業規則にどう書くかがすべてになります。

設計で決めるべきことは5つ。①適用対象(勤続年数の要件) ②休職期間(勤続年数に応じた設定) ③賃金の有無 ④期間満了時の扱い(自然退職か解雇か) ⑤復職の判断方法。特に④を「自然退職」としておくか「解雇」とするかで、後の手続きの安全性が変わります。書き方の要点を整理します。

就業規則で決めること

休職規程の主な項目
項目考え方
適用対象勤続1年以上など要件を設けるのが一般的
休職事由私傷病、公職就任、出向など
休職期間勤続年数に応じて3か月〜1年程度
賃金無給とするのが一般的
期間満了時自然退職とするか解雇とするか
復職の判断診断書の提出、産業医の意見、会社の判断
通算規定再発時に前回の期間を通算するか

期間満了時の扱い

復職の判断

  1. 本人から復職の申出と診断書の提出を受ける…主治医の診断書に「就業可能」と記載されていることが出発点です
  2. 会社が判断することを規程に明記する復職の可否は会社が判断すると定めます。診断書があれば自動的に復職、という運用にはしません
  3. 産業医または会社指定医の意見を求める…主治医は本人の申告に基づいて判断するため、業務内容を踏まえた判断が必要です。規程に「会社が指定する医師の診断を求めることがある」と書いておきます
  4. 従前の業務に復帰できるかを基準とする…原則として休職前の職務を通常程度に行えることが基準ですが、他に配置可能な業務があれば検討すべきとされた裁判例があります

賃金と社会保険

休職制度は「あると従業員が安心する」制度ですが、小さな会社では長期の休職が経営に直結します。作るなら期間を現実的な長さに設定し、通算規定と復職判断の条項を必ず入れる。この2つがないと、制度が想定外の使われ方をします。

よくある質問

Q休職制度は必ず設けなければなりませんか

法律上の義務ではありません。設けるかどうかは会社の自由で、内容もすべて就業規則で決めます。

Q休職期間が満了したらどうなりますか

就業規則の定めによります。自然退職とする例が多く、解雇とするより手続き上の紛争リスクが低くなります。

Q主治医の診断書があれば復職させなければなりませんか

復職の可否は会社が判断する旨を規程に定めておけば、診断書だけで自動的に復職とはなりません。産業医や会社指定医の意見を求めることも規程に書いておきます。

Q休職中の社会保険料はどうなりますか

被保険者資格が継続するため保険料は発生します。無給の場合は本人負担分を給与から控除できないため、回収方法を規程で決めておく必要があります。

まとめ

この記事の要点

① 休職は法律上の制度ではない。就業規則の設計がすべて。
② 期間満了時は自然退職とするのが実務上安全。解雇とすると解雇規制がかかる。
通算規定を入れないと、復職と休職を繰り返される。
復職の可否は会社が判断する旨と、会社指定医の診断を求めることがある旨を明記する。
⑤ 無給でも社会保険料は発生する。本人負担分の回収方法を先に決める。

この記事は2026年7月31日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。

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