くるみん認定。くるみんは男性育休30%、トライくるみんは7%が基準です
くるみん認定は、次世代育成支援対策推進法(次世代法)に基づいて、子育てサポート企業として厚生労働大臣の認定を受ける制度です。認定を受けると「くるみんマーク」を求人票や自社サイトに表示できます。
2022年4月に基準が改正され、3段階になりました。トライくるみん=男性の育児休業等取得率7%以上、くるみん=30%以上(旧基準は10%)、プラチナくるみん=30%以上+より高い水準の要件。従業員100人以下の会社でも認定を受けられますが、前提として一般事業主行動計画の策定が必要です。
3つの認定
| 認定 | 男性の育児休業等取得率 |
|---|---|
| トライくるみん | 7%以上、または育休等+企業独自の育児目的休暇の合計15%以上(うち育休等1人以上) |
| くるみん | 30%以上、または合計50%以上(うち育休等1人以上) |
| プラチナくるみん | 30%以上、または合計50%以上(うち育休等1人以上)+より高い水準の要件 |
| くるみんプラス | 上記に加え、不妊治療と仕事との両立支援の取組を行う企業への認定 |
- トライくるみんは入口の認定…2022年4月に新設されました。旧くるみんの基準(10%)より低い7%に設定されており、まずここを目指す設計です
- くるみんの基準が10%から30%に上がった…男性育休の取得が一般化したことを踏まえた引上げです。過去にくるみん認定を受けた企業も、更新時は新基準で判断されます
- プラチナくるみんはくるみん認定が前提…くるみん認定またはトライくるみん認定を受けていることが要件で、より高い水準の取組が求められます
- くるみんプラスは不妊治療との両立…2022年4月に創設されました。それぞれの認定に「プラス」が付く形です
- 女性の育休取得率も基準にある…女性労働者の育児休業等取得率75%以上という基準が設けられています
男性育休の基準
- 「または」の2ルートがある…育児休業等の取得率だけでなく、育児休業等+企業独自の育児目的休暇の合計で判断するルートがあります。この場合、育児休業等を取得した者が1人以上いることが必要です
- 育児目的休暇とは…配偶者出産休暇、子の行事参加のための休暇など、企業が独自に設ける休暇制度です。年次有給休暇や法定の子の看護等休暇は含まれません
- 分母が小さいと変動が大きい…従業員数人の会社では、対象となる男性労働者が1人か2人です。1人取れば取得率100%、取らなければ0%という極端な数字になります
- 計画期間中の実績で判断する…行動計画の計画期間(2年以上5年以下)における実績が対象です
- 300人以下の企業には特例がある…常時雇用する労働者が300人以下の企業について、認定基準の一部に特例が設けられています
行動計画の策定
- 一般事業主行動計画を策定する…次世代法に基づく計画です。常時雇用する労働者101人以上は策定・届出が義務、100人以下は努力義務ですが、認定を受けるには規模にかかわらず必要です
- 計画期間は2年以上5年以下…目標と、目標達成のための対策およびその実施時期を定めます
- 都道府県労働局に届け出る…雇用環境・均等部(室)に届出をします
- 労働者に周知し、外部に公表する…社内周知と、両立支援のひろば等での公表が必要です
- 計画期間終了後に認定申請する…目標を達成し、認定基準を満たしていれば申請できます
- 行動計画の公表が要件…厚生労働省の「両立支援のひろば」で公表するのが一般的です。公表していないと認定申請できません
- 目標は達成できる内容にする…認定の前提が目標達成なので、実現可能な目標を設定することが実務上の要点です
- 101人以上は策定自体が義務…認定を目指すかどうかにかかわらず、策定・届出・周知・公表が義務です。怠っていると法令違反になります
- 女性活躍推進法の行動計画とは別…似た名称ですが根拠法が違います。両方の義務がかかる企業もあります
小さな会社での実現性
- 認定のメリットは採用と入札…求人票や広告にマークを表示でき、公共調達で加点評価を受けられる場合があります。人材確保が難しい業種ほど意味があります
- 税制優遇はプラチナくるみん等…一定の要件を満たす場合、建物等の割増償却ができる制度があります
- 従業員が少ないほど数字は作りやすい…対象となる男性労働者が1人なら、その1人が育休を取れば取得率100%です。トライくるみんの7%は、実質的に「1人取れば達成」という会社が多くなります
- 難所は行動計画の運用…策定して届け出て公表し、計画期間中の実績を記録する。この事務を続けられるかが分かれ目です
- 両立支援等助成金と組み合わせる…男性育休の取得を促す取組は、両立支援等助成金の要件とも重なります。同じ準備で助成金と認定の両方を狙えます
- 当社の視点…3名の会社にとって、くるみん認定は「取れないもの」ではありません。トライくるみんなら現実的な射程にあります。ただし行動計画の策定と公表という事務が先にあるため、そこを負担と見るかどうかで判断が分かれます
くるみん認定は大企業の制度だと思われがちですが、基準は取得率であって人数ではありません。従業員が少ない会社ほど1人の取得が率に大きく効くため、数字の上ではむしろ有利です。障壁は行動計画の策定・届出・公表という手続きのほうにあります。
よくある質問
Qくるみん認定の男性育休の基準は何%ですか
くるみんは30%以上です。2022年4月の改正で10%から引き上げられました。トライくるみんは7%以上、プラチナくるみんは30%以上に加えてより高い水準の要件があります。
Q従業員が少なくても認定を受けられますか
受けられます。基準は取得率であり人数ではないため、対象となる男性労働者が1人の会社でその1人が育休を取得すれば取得率100%になります。
Q認定を受けるには何が必要ですか
一般事業主行動計画の策定・届出・社内周知・外部公表が前提です。常時雇用する労働者101人以上は策定自体が義務、100人以下は努力義務ですが認定には必要です。
Q認定のメリットは何ですか
くるみんマークを求人票や広告に表示でき、公共調達で加点評価を受けられる場合があります。一定の認定では税制優遇の制度もあります。
まとめ
① トライくるみん7%・くるみん30%・プラチナくるみん30%+高水準の3段階(男性の育児休業等取得率)。
② 2022年4月にくるみんが10%→30%へ引上げ、トライくるみんが新設された。
③ 育休等+企業独自の育児目的休暇の合計で判断するルートもある。
④ 前提は一般事業主行動計画の策定・届出・周知・公表。101人以上は策定自体が義務。
⑤ 基準は率なので、従業員が少ないほど1人の取得が効く。トライくるみんは小規模企業でも射程内。
この記事は2026年7月31日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。