健康経営優良法人。中小規模法人部門は2万3千社が認定されています
健康経営優良法人は、優良な健康経営を実践している法人を「見える化」する経済産業省の顕彰制度です。認定は日本健康会議が行います。
大規模法人部門と中小規模法人部門があり、中小規模法人部門には2万3千社超が認定されています。上位500社にはブライト500、501〜1500位にはネクストブライト1000の冠が付きます。申請料は1件あたり税込16,500円で、認定されなくても返還されません。取得の目的は主に採用と金融機関・取引先からの評価です。
制度の位置づけ
| 部門 | 内容 |
|---|---|
| 大規模法人部門 | 上位500社はホワイト500 |
| 中小規模法人部門 | 上位500社はブライト500、501〜1500位はネクストブライト1000 |
| 認定数(中小規模法人部門) | 2万3千社超 |
| 申請料 | 15,000円(税込16,500円)/件 |
| 認定期間 | 認定日から翌年3月31日まで(毎年申請が必要) |
- 顕彰制度であって規制ではない…取らなくても法令違反にはなりません。取ることで外部からの評価を得るという制度です
- 毎年申請が必要…認定は1年限りです。継続するには毎年申請し、毎年申請料がかかります
- 中小規模法人部門の範囲…業種ごとに従業員数または資本金で判定されます。製造業その他は300人以下または3億円以下など、業種で基準が異なります
- 認定されなくても申請料は戻らない…要件を満たしているかを事前に確認してから申請します
- 健康保険組合等との連携が前提の項目もある…協会けんぽの場合は都道府県支部が実施する取組への参加が要件に関わることがあります
認定のメリット
- 採用での訴求…求人票や自社サイトにロゴを表示できます。従業員の健康に配慮している会社という指標として使われます
- 金融機関の優遇…認定法人向けの金利優遇制度を設けている金融機関があります
- 自治体の入札加点…自治体によっては、入札参加資格審査で加点される場合があります
- 保険料の割引…損害保険会社が認定法人向けの割引を設けている例があります
- 実質的な効果は取組そのもの…認定を取るために健康診断の受診率を上げ、長時間労働を減らす。その過程に意味があるという設計です
申請の流れ
- 認定要件を確認する…経営理念・方針、組織体制、制度・施策実行、評価・改善、法令遵守・リスクマネジメントの大項目があります。ポータルサイトで要件が公開されています
- 健康宣言事業に参加する…保険者(協会けんぽ・健保組合)が実施する健康宣言事業への参加が前提になります
- 取組を実施する…健康診断の受診率、保健指導、長時間労働対策、メンタルヘルス対策など
- 申請書を提出する…受付期間内にポータルサイトから申請します。申請料を納付します
- 認定結果が公表される…翌年3月頃に認定法人が発表されます
- 受付期間が限られる…年に1回、数か月の受付期間があります。逃すと翌年まで待つことになります
- 小規模法人特例がある…従業員数が少ない法人については、一部の要件が緩和される特例が設けられています
- 証跡が必要…取組を実施した記録が求められます。実施していない項目を「実施した」と申請することはできません
- 準備には数か月かかる…健康診断の受診率などは年間を通じた実績です。申請直前に始めても間に合いません
小さな会社での判断
- 採用に困っているなら価値がある…求人での差別化が最大のメリットです。人材確保が課題の業種では検討に値します
- 取組の多くは既にやっているはず…健康診断の実施、長時間労働の抑制、相談窓口の設置。法令上の義務と重なる部分が多いため、追加負担は思ったより小さいことがあります
- 費用は申請料だけではない…申請書の作成、証跡の整理に工数がかかります。毎年16,500円+作業時間で計算します
- 効果が見えにくい…認定によって採用が改善したかを測るのは難しい部分です。取れば必ず人が来るわけではありません
- 当社の視点…3名の会社では、健康診断の実施と長時間労働の抑制は既に義務として行っています。認定を取るかどうかは、採用でどれだけ効くかの判断です。不動産業のように人材確保が難しい業種では、求人票に載せられる指標として意味を持つ可能性があります
健康経営優良法人は、取らなくても問題のない顕彰制度です。ただし認定要件の多くは、健康診断や長時間労働対策といった法令上の義務と重なります。すでにやっていることを整理して申請すれば取れる可能性があるので、採用で困っているなら費用対効果を検討する価値があります。
よくある質問
Q健康経営優良法人の申請料はいくらですか
1件あたり15,000円(税込16,500円)です。認定されなくても返還されません。
Q毎年申請が必要ですか
必要です。認定期間は認定日から翌年3月31日までで、継続するには毎年申請と申請料の納付が必要です。
Qブライト500とは何ですか
中小規模法人部門の上位500社に付与される冠です。501〜1500位にはネクストブライト1000が付与されます。
Q小さな会社でも取れますか
取れます。従業員数が少ない法人については一部の要件が緩和される小規模法人特例が設けられています。
まとめ
① 経済産業省の顕彰制度。認定は日本健康会議が行う。規制ではない。
② 中小規模法人部門は2万3千社超が認定。上位500社がブライト500。
③ 申請料は税込16,500円。認定されなくても返還されない。
④ 毎年申請が必要。認定期間は翌年3月31日まで。
⑤ 要件の多くは健康診断・長時間労働対策など法令上の義務と重なる。
この記事は2026年7月31日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。