コンビニ決済の手数料。率だけでなく「最低手数料」を見てください
ネットショップやサービス業でコンビニ決済(払込票・番号方式)を受け付ける場合の手数料は、2026年7月時点の公式ページでStripeが3.6%・最低手数料120円、KOMOJUが2.75%、BASEは標準決済(6.6%+40円)に込みです。率だけ見るとKOMOJUが安く見えますが、注意すべきは最低手数料のほう。Stripeの「最低120円」は、決済額3,333円未満で実質料率が3.6%を超え、1,000円の決済なら実質12%になります。少額商品を売る事業者ほど、率でなく最低額で比較してください。
そしてコンビニ決済の本質価値は手数料の安さではなく、前払いのため未回収リスクがゼロなこと。銀行振込の「未入金の督促」という見えないコストと比較して初めて、この手数料の意味が分かります。順に整理します。
実額比較:3つの導入経路
| 経路 | 手数料 | 最低手数料 | 月額・初期 | 向いている事業者 |
|---|---|---|---|---|
| KOMOJU(Shopify等と接続) | 2.75% | — | 無料 | ECで単価が低め〜中位 |
| Stripe | 3.6% | 120円 | 無料 | 単価3,333円以上のEC・サービス業 |
| BASE(標準決済に込み) | 6.6%+40円 | — | 無料(グロースは月額型) | まず全決済を1つで済ませたい開業期 |
| 収納代行会社(請求書ビジネス向け) | 1件100〜180円が相場 | — | 月額・初期費用あり | 月謝・会費・通販代金など件数が多い事業 |
KOMOJUのカード決済は3.25%・銀行振込1.4%、Stripeのカード決済は3.6%。コンビニ決済「だけ」の比較と、決済全体の比較は分けて考えてください。EC全体の手数料はBASEの実測とShopifyの実測で詳しく書いています。
最低手数料の罠:計算してみる
- Stripeの実質料率…3.6%が120円を下回るのは決済額3,333円まで。2,000円の決済→120円=実質6%。1,000円→実質12%。500円→実質24%。少額のデジタルコンテンツや小物販売では、表示料率の何倍も払うことになります
- KOMOJUは率のみ…2.75%に最低額の記載はなく、少額決済に強い構造です。1,000円なら27.5円
- 客側の店頭手数料はかからないのが通例…コンビニのレジで客が払うのは商品代金のみ(手数料は事業者側負担)。「お客様に手数料がかかりますか」という問い合わせには「かかりません」と答えられます
店頭での決済(対面)を導入するなら、コンビニ決済とは別に、まとめて管理できる端末型のサービスがあります。ネットショップならSTORESのように決済手数料に各手段が含まれる形が管理は楽です。
手数料より大きい話:未回収リスクがゼロになる
- コンビニ決済は前払い…入金が確認できてから商品発送・サービス提供をする流れなので、貸し倒れが構造的に発生しません。銀行振込の「入金待ち→未入金→督促メール→電話」という流れが丸ごと消えます
- 督促のコストは手数料より高い…未入金1件の督促に15分かかるとして、時給換算すれば数百円。さらに気まずさで対応が後回しになる心理コストも。3.6%はこの保険料と考えると評価が変わります
- カードを持たない・使いたくない客層を拾う…若年層・カード情報を入れたくない層の受け皿として、コンビニ決済の追加は成約率に効きます。手数料は「取り逃していた売上の獲得コスト」でもあります
- 入金サイクルは要確認…決済代行経由の入金は月1〜2回のまとめ払いが通例。キャッシュレス3社の比較で書いたとおり、資金繰りがタイトな時期は入金サイトも比較項目に入れてください
請求書ビジネスなら「収納代行」という別の世界
- 払込票(バーコード付き請求書)方式…月謝・会費・後払い通販など「請求書を送って払ってもらう」事業は、EC向け決済でなく収納代行会社(NTTファイナンス・ヤマト系など)の世界です。相場は1件100〜180円+月額固定費
- 損益分岐は件数…月額1万円の固定費があっても、月200件なら1件あたり50円の上乗せで済みます。件数が少ないうちは、銀行振込+口座振替やEC型決済で代用するのが現実的です
- 審査がある…扱う商材によっては収納代行の加盟審査に通らないことがあります。契約前に商材を正確に伝えるのが結局早道です
よくある質問
Q客がコンビニで払うとき手数料はかかりますか
通例かかりません。店頭で払うのは商品代金のみで、決済手数料は事業者側の負担です。ただし発行事業者が手数料を上乗せした金額で払込票を発行しているケースはあります。
Q支払期限が切れた払込番号はどうなりますか
期限切れの番号では店頭で支払えなくなります。事業者側の管理画面から再発行(再送)するのが通常の流れで、期限切れの自動キャンセル設定を入れておくと在庫の塩漬けを防げます。
Qコンビニ決済だけ導入することはできますか
Stripe・KOMOJUとも決済手段の一つとして追加する形が基本で、コンビニ決済単体の契約は収納代行会社の領域です。ECならカード+コンビニのセットが標準的な構成です。
Q入金までどのくらいかかりますか
決済代行経由では締めてから数営業日〜月1、2回のまとめ入金が通例です。客が店頭で払った日と事業者に入金される日は別なので、資金繰り表には入金予定日ベースで載せてください。
まとめ
① 実額:KOMOJU2.75%・Stripe3.6%(最低120円)・BASEは6.6%+40円に込み(2026年7月公式確認)。
② 最低手数料の罠:Stripeは3,333円未満で実質料率が上昇、1,000円決済なら実質12%。
③ 本質価値は前払い=未回収リスクゼロ。督促コストとの比較で手数料を評価する。
④ 請求書ビジネスは収納代行(1件100〜180円+月額)という別世界。件数で損益分岐を計算。
この記事は2026年7月27日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。