BASEの手数料。「無料」の実質は6.6%+40円——低単価ほど重くなる仕組み
BASEのスタンダードプランは初期費用も月額も0円。ただし売上には決済手数料3.6%+40円とサービス利用料3%の両方がかかります(2026年7月に公式取得)。つまり実質は約6.6%+1件40円——この「2つの手数料の合算」が、BASEの手数料でいちばん見落とされるポイントです。
さらに1件40円の固定額があるため、低単価の商品ほど実質負担率は上がります。3,000円の商品なら実質約7.9%。この記事では正確な計算方法と、月額16,580円〜のグロースプラン(決済2.9%・サービス利用料0円)に切り替える損益分岐——目安は月商約45万円——を実額で示します。
料金の全体像:公式実額
| スタンダードプラン | グロースプラン | |
|---|---|---|
| 初期費用・月額 | 0円 | 月16,580円(年払い一括198,960円)/月払い19,980円 |
| 決済手数料 | 3.6%+40円 | 2.9% |
| サービス利用料 | 3% | 0円 |
| 実質の負担 | 約6.6%+40円/件 | 2.9%+月額固定 |
| 備考 | PayPay・Amazon Pay・PayPalはシステム手数料1%加算。入金は申請から10営業日(最速振込オプションあり) | |
実質率の計算:単価で変わる
| 商品単価 | 手数料の内訳 | 実質負担率 |
|---|---|---|
| 1,000円 | 36円+40円+30円=106円 | 10.6% |
| 3,000円 | 108円+40円+90円=238円 | 7.9% |
| 10,000円 | 360円+40円+300円=700円 | 7.0% |
| 30,000円 | 1,080円+40円+900円=2,020円 | 6.7% |
1件40円の固定額があるため、単価1,000円の商品では1割超が手数料になります。低単価×多数販売のショップ(雑貨・ハンドメイド小物・食品小分け)は、値付けにこの実質率を織り込まないと「売れているのに残らない」状態になります。逆に高単価商品なら6.6%台に収束します。
グロースプランへの分岐点:月商45万円
両プランのコストが並ぶのは、ざっくり「月商 × 約3.7%(手数料差)=月額16,580円」→ 月商約45万円のライン(クレジットカード中心・年払いの場合の概算)です。
- 月商45万円未満…スタンダードのままが得。月額固定費ゼロの価値は、売上が不安定な時期ほど大きい
- 月商45万円を安定して超える…グロースに切り替えると手数料が2.9%になり、月商100万円なら年40万円以上の差になります。「2〜3ヶ月連続で45万円超え」を切り替えシグナルにするのが実務的です
- 単価が低いショップは分岐が早まる…40円/件の負担が大きいため、実際の分岐は自店の平均単価で計算し直してください。計算式は「(実質率−2.9%)×月商 > 月額」です
ネットショップは「無料で始めて、売れてから見直す」が正解の領域です。比較先としてSTORESも同じ無料スタート型で、実店舗のレジ・決済まで同一ブランドで揃います。
正直な整理:BASEをどう使うのが得か
- 始めるのはBASEで正解の部類…月額ゼロ・審査ハードルが低い・特商法の住所も月550円の外部住所で伏せられる。初期リスクを最小にして「売れるかどうか」を試す場所として、この仕組みはよくできています
- 売れてきたら手数料を再計算する…月商45万円ラインでグロースへ。さらに規模が大きくなったら、Shopifyなど月額型カートとの比較検討に入るのが一般的なルートです
- 実店舗も持つならSTORESという選択肢…ネットショップと店舗レジ・キャッシュレス決済を同一ブランドで揃えられます。店舗決済の手数料比較と合わせて全体設計を
- 手数料は「販売価格に織り込む」もの…どのカートでも手数料をゼロにはできません。実質率を知った上で値付けに反映する——それがこの記事で一番伝えたい実務です
よくある質問
Q振込手数料はかかりますか
売上の引き出し時に振込手数料等がかかります(金額により変動)。少額をこまめに引き出すより、まとめて申請するほうが手数料負けしません。最新の手数料体系は公式ヘルプで確認してください。
QBASEとSTORESのネットショップはどちらが安いですか
料金体系の構造が異なるため、自店の単価と月商で計算するのが唯一の正解です。目安として、月額無料帯ではどちらも「実質5〜7%程度+固定額」の世界で大差はなく、決め手は手数料よりデザイン・機能・実店舗連携の有無になることが多いです。
Q売上の入金はいつですか
通常は振込申請から10営業日で入金されます。急ぎの場合は最短当日の「お急ぎ振込」(別手数料)があります。仕入れが先行する商材では、この入金サイクルを資金繰りに織り込んでください。
Qグロースプランから戻すことはできますか
プラン変更は可能です。season商材などで月商が大きく変動する場合は、繁忙期だけグロースにする運用も計算上は成立します。ただし年払いの割引と月払いの柔軟性はトレードオフです。
まとめ
① BASEの実質手数料は約6.6%+40円/件(決済3.6%+40円とサービス利用料3%の合算)。
② 40円の固定額のため低単価ほど重い。単価1,000円なら実質10.6%。値付けに織り込む。
③ グロースプラン(2.9%・月16,580円〜)への分岐は月商約45万円。2〜3ヶ月連続超えが切り替えシグナル。
④ 始めるのは月額ゼロのBASEで正解。売れてから再計算——の順番が最も損がない。
この記事は2026年7月27日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。