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登記簿謄本のオンライン取得。「見るだけ330円」と「証明書490円〜」の使い分けです
「登記簿謄本を取ってきて」と言われたとき、取り方は実質3通りです。①法務局の窓口で請求=600円、②オンライン請求(かんたん証明書請求)=窓口受取490円・郵送520円、③登記情報提供サービスで閲覧=330円。分かれ目はただ一つ、「銀行や役所に証明書として提出するのか、自分が中身を確認したいだけなのか」です。
私たちは不動産会社なので、物件調査で登記を取るのは毎週の仕事です。その実務感覚で言うと、世の中の「謄本を取る」の半分くらいは、実は330円の閲覧で足りています。提出用の証明書が要るケースと合わせて、迷わない使い分けを説明します。
料金の全体像:3つの取り方
| 方法 | 料金 | 証明力 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 登記情報提供サービス(閲覧) | 330円(全部事項) 所有者事項だけなら140円 | なし(証明文・公印なし) | 自分で中身を確認したいだけの時。即PDF表示 |
| オンライン請求(かんたん証明書請求) | 窓口受取490円/郵送520円 | あり(公印付きの証明書) | 提出用が要る時。平日夜21時まで請求可 |
| 法務局の窓口・郵送で請求 | 600円 | あり | 急ぎで今日原本が要る時(窓口即日) |
料金は不動産登記も商業・法人登記も同じ体系です。会社の履歴事項全部証明書も、自社ビルの不動産登記も、この表の通りに取れます。
使い分けの実務:どっちが要るのか
- 「提出」なら証明書一択…銀行融資・助成金申請・許認可・不動産契約など、第三者に出す書類は公印付きの登記事項証明書が必要です。しかも「発行後3ヶ月以内」を求められるのが通例なので、取り置きはできません。必要になってから取るのが正解です
- 「確認」なら330円の閲覧で十分…取引先の本店住所や役員構成を確かめたい、自社の登記内容が変更後どうなったか見たい、物件の所有者を知りたい——こうした用途に600円の証明書は要りません。私たちの物件調査も大半はこちらです
- 行政手続には「照会番号」という第3の道…登記情報提供サービスで取得時に照会番号を付けると、対応する行政のオンライン申請では証明書の添付に代えられる場合があります。使う予定の手続が対応しているか、先に確認してから選んでください
- 110円差でも窓口受取が早い…オンライン請求の郵送(520円)は数日かかります。窓口受取(490円)は最寄りの法務局で受け取れて安い。急ぎなら従来どおり窓口請求600円で即日です
オンライン請求の流れ:初めてでも15分
- 「登記ねっと かんたん証明書請求」で申請者情報を登録する…無料です。法人名でも個人名でも作れます。平日8時30分〜21時が請求可能時間です
- 請求対象を特定する…会社なら商号と本店で検索。不動産なら「地番・家屋番号」が必要で、これは住所(住居表示)と別物です。分からなければ物件所在地を管轄する法務局に電話すると教えてくれます
- 受取方法を選んで電子納付する…窓口受取490円か郵送520円。手数料はインターネットバンキングかATM(ペイジー)で納付します。収入印紙は不要です
- 閲覧だけなら登記情報提供サービスへ…こちらは即時PDF表示。一時利用(クレジットカード)なら登録費用なしで使えて、法人の登録利用は740円の初期登録で継続利用できます。平日は夜23時まで・土日祝も18時まで見られるのは閲覧側だけです
つまずきやすいポイント
- 「謄本」は通称、正式名は登記事項証明書…紙の登記簿の時代の呼び名が残っているだけで、今取れるのはデータ化された登記記録の証明書です。提出先に「謄本」と言われたら履歴事項全部証明書を出せばまず間違いありません
- 会社の証明書には種類がある…「現在事項」「履歴事項」「閉鎖事項」など。迷ったら情報量の多い履歴事項全部証明書を。提出先が指定している場合はそれに従います
- 不動産は「地番」で請求する…住所(住居表示)で検索しても出てきません。登記情報提供サービスには住所から地番を調べる機能があり、実務ではこれが一番の時短です
- 閲覧PDFを印刷しても証明書にはならない…330円のPDFに公印はなく、印刷して提出しても受理されません。「安く済ませたつもりが取り直し」が一番もったいないので、提出用途だけは最初から証明書で
よくある質問
Q登記簿謄本は誰でも取れますか
取れます。登記は公開制度なので、自社・他社・他人の不動産を問わず、手数料を払えば誰でも証明書の請求や閲覧ができます。委任状も不要です。
Q取得費用は経費になりますか
事業に必要な取得なら全額経費(支払手数料・租税公課など)です。オンライン請求の電子納付は明細が残るので、記帳もシンプルです。
Q履歴事項全部証明書と現在事項証明書はどちらを取ればいいですか
提出先の指定がなければ履歴事項全部証明書が無難です。過去の変更履歴まで載っているため、現在事項で足りる場面を全てカバーできます。
Q土日にオンラインで証明書を請求できますか
かんたん証明書請求は平日8時30分〜21時のみです。土日祝に動くのは閲覧側(登記情報提供サービス・8時30分〜18時)だけなので、週末に中身を確認して、提出用は週明けに請求する流れになります。
まとめ
① 3つの取り方:窓口600円/オンライン請求490円(窓口受取)・520円(郵送)/閲覧330円。
② 分かれ目は「提出か確認か」。提出なら公印付き証明書、確認だけなら330円の閲覧で足りる。
③ 証明書は発行後3ヶ月以内を求められるのが通例。取り置きせず必要になってから取る。
④ 不動産は住所でなく地番で請求。閲覧PDFの印刷は証明書にならない点だけ注意。
この記事は2026年7月27日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。