健康保険証は完全に使えなくなりました。資格確認書と会社の手続き
従来の健康保険証は、2024年12月2日以降は新規に発行されなくなり、経過措置による有効期限も2025年12月1日で終了しました。さらに、有効期限切れに気づかず従来の保険証を持参した場合に利用を認める対応も、2026年7月31日で終了しています。
いまの受診方法はマイナ保険証か、それを持たない人に交付される資格確認書の2つです。会社側の実務としては、資格取得届などに「資格確認書発行要否」を記載するのが主な変更点になります。
いつ何が終わったのか
| 日付 | 内容 |
|---|---|
| 2024年12月2日 | 従来の健康保険証が新規に発行されなくなった |
| 2025年12月1日 | 経過措置による有効期限が終了 |
| 2026年7月31日 | 有効期限切れの保険証を持参した場合に利用を認める対応が終了 |
- 3段階で終わっている…「発行の終了」「有効期限の終了」「期限切れ持参への対応の終了」は別の話です。最後の対応が2026年7月31日で終わったので、いま手元にある紙やカードの保険証は使えません
- 捨てる前に確認する…保険証そのものは使えませんが、記載されている記号・番号は各種の手続きで参照することがあります。返却のルールは保険者によって異なるので、確認してから処分してください
- マイナ保険証は「マイナンバーカードの保険証利用」…カードを別に作るわけではなく、マイナンバーカードに健康保険証としての利用登録をしたものを指します
資格確認書とは
- マイナ保険証を持たない人に交付される…厚生労働省の案内では、次の人が申請によらず(職権で)交付の対象とされています。マイナンバーカード未取得者、健康保険証利用登録未実施者、マイナ保険証の利用登録を解除した人、電子証明書の有効期限が切れた人
- 申請して交付を受ける場合もある…マイナンバーカードでの受診が困難な、配慮が必要な人(高齢者、障害者等)や、マイナンバーカードを紛失中・更新中の人です
- 無償で交付される…費用はかかりません
- 有効期限は5年以内で保険者が設定…一律ではないので、交付されたものに書かれている期限を見る必要があります
- 後期高齢者医療制度には暫定措置があった…令和8年7月末までの暫定措置として、マイナ保険証の保有にかかわらず資格確認書が交付されていました。それ以降の扱いは加入先の広域連合の案内によります
会社が行う手続き
- 資格取得届に発行要否を書く…令和6年12月2日以降、「被保険者資格取得届」および「被扶養者(異動)届」に「資格確認書発行要否」欄が設けられています
- 必要な人はチェックを入れる…新たに被保険者・被扶養者になる人が資格確認書を必要とする場合、「発行が必要」にチェックします
- 本人に確認してから出す…マイナ保険証を持っているかどうかは会社では分かりません。入社手続きの案内に一項目足すのが現実的です
- 届出そのものの流れは変わらない…提出先も期限も従来どおりです。増えたのはチェック欄1つです
- 入社時の案内文を直す…「保険証は後日お渡しします」という文面が残っていると実態と合いません。マイナ保険証の利用登録の有無を聞く欄を作ってください
- 退職時の回収も見直す…回収すべき保険証がそもそも存在しない場合があります。資格確認書が交付されている場合の返却の要否は、加入する保険者の案内に従ってください
- 扶養家族の分も同じ…被扶養者(異動)届にも同じ欄があります。配偶者や子どもの分を落としやすいので注意します
- 当社の実務…3名の会社では、入社時のチェックリストに「マイナ保険証の利用登録をしているか」の1行を足しました。ここを聞かずに資格取得届を出すと、資格確認書が交付されず、本人が病院で困ってから連絡が来ることになります
従業員に説明すること
- 手元の保険証はもう使えない…期限切れのものを持参しても、2026年7月31日で対応が終わっています
- マイナ保険証か資格確認書のどちらかが要る…どちらも持っていない状態だと、窓口でいったん全額を負担することになりかねません
- 利用登録はマイナポータル等でできる…医療機関の窓口の顔認証付きカードリーダーからも登録できます
- 登録を解除することもできる…解除した場合は資格確認書の交付対象になります。強制ではありません
- 資格情報が確認できる書類もある…マイナ保険証に対応していない医療機関にかかる場合などに備え、加入する保険者から資格情報を示す書類が交付されることがあります。扱いは保険者によって異なるので、加入先の案内を確認してください
会社の手続きとして増えたのは、届出のチェック欄1つだけです。ただし「本人がマイナ保険証を持っているか」を聞かないとチェックできません。入社の案内に一行足すかどうかで、あとの手戻りがまるごと変わります。
よくある質問
Q健康保険証はいつまで使えましたか
2024年12月2日以降は新規に発行されなくなり、経過措置による有効期限も2025年12月1日で終了しました。有効期限切れの保険証を持参した場合に利用を認める対応も、2026年7月31日で終了しています。
Qマイナ保険証がない人はどうしますか
資格確認書が交付されます。マイナンバーカード未取得者、健康保険証利用登録未実施者、利用登録を解除した人、電子証明書の有効期限が切れた人は、申請によらず交付の対象とされています。
Q資格確認書の有効期限は何年ですか
5年以内で保険者が設定することとされています。一律ではないため、交付されたものに記載された期限を確認してください。
Q会社の手続きは何が変わりましたか
令和6年12月2日以降、被保険者資格取得届と被扶養者(異動)届に「資格確認書発行要否」欄が設けられました。資格確認書が必要な場合は「発行が必要」にチェックします。
まとめ
① 従来の保険証は2024年12月2日に発行終了、2025年12月1日に有効期限終了。
② 期限切れ持参への対応も2026年7月31日で終了。もう使えない。
③ いまはマイナ保険証か資格確認書の2択。資格確認書は無償・原則は職権交付。
④ 有効期限は5年以内で保険者が設定。一律ではない。
⑤ 会社は資格取得届・被扶養者異動届の「資格確認書発行要否」にチェック。本人への確認が前提。
この記事は2026年8月1日時点の法令・公開情報に基づいています。制度は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。