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休眠のほんとうのコスト 登記は残る。 均等割も残る。 東京都の均等割免除は株式会社を対象にしていません 休眠中も続く均等割(東京都・標準) 年7万円 免除対象はNPO法人など条例列挙の法人だけ

会社を休眠させる。ただし東京都では均等割は止まりません

結論

「休眠」は法律用語ではありません。会社を残したまま事業を止め、申告だけ続けている状態を実務でそう呼んでいるだけです。だから登記は消えず、届出をしても会社は存在し続けます

そして最大の誤解がここです。東京都では、休眠中の株式会社も法人都民税の均等割がかかります。東京都の均等割免除は、都税条例で列挙されたNPO法人や公益法人などが対象で、収益事業をしていない株式会社が対象になる制度ではありません。資本金1,000万円以下・従業員50人以下なら年7万円。10年休眠すれば70万円です。それでも解散より休眠を選ぶ理由があるのかを、費用で並べて考えます。

休眠とは何をすることか

手続き(届出先は3か所)

休眠にあたって提出する届出(2026年7月30日時点・国税庁/東京都主税局の公表情報)
提出先書類備考
税務署異動届出書事業を廃止した旨を記載。給与の支払いがなくなるなら給与支払事務所等の廃止届も
都道府県(東京都は都税事務所)異動届出書東京都は事務所等の廃止から10日以内
市区町村異動届出書23区内は都税事務所への届出に一本化される

均等割は止まるのか

ここが記事の本題です。「休眠すれば均等割が免除される」という説明を見かけますが、東京都では成り立ちません。

当社は東京都内の株式会社なので、この判定は他人事ではありません。均等割は赤字でもかかる固定費という点で、休眠の維持コストそのものになります。

解散との比較と、12年でみなし解散

休眠と解散・清算結了の費用比較(登録免許税は登録免許税法別表第一/2026年7月30日時点)
項目休眠解散・清算結了
初期費用0円(届出のみ)登録免許税 解散30,000円+清算人選任9,000円+清算結了2,000円=41,000円
官報公告不要債権者保護手続きの解散公告が必要(官報1枠40,882円〜)
専門家報酬0〜数万円司法書士・税理士で10万円前後〜
毎年の維持費均等割 年7万円+申告の手間0円(会社が消滅)
再開異動届で可能不可(新設が必要)

みなし解散の後も3年以内なら株主総会の特別決議と継続の登記で会社を復活できますが、解散の履歴は登記簿に残ります。融資や取引の審査で見られる場所なので、休眠を選ぶなら役員変更登記だけは続けるという判断になります。

よくある質問

Q休眠中も税理士に依頼する必要がありますか

売上ゼロの申告書であれば自社で作成している会社もあります。ただし2期連続で期限内申告を欠くと青色申告の承認が取り消されるため、再開時に繰越欠損金を使う予定があるなら、期限管理だけは確実にする必要があります。

Q休眠会社を買う・売るという話を聞きますが

許認可や古い設立年を目的に売買されることがあります。ただし過去の債務や税務リスクが会社に付いてくるため、買う側にはデューデリジェンスが必要です。設立費用の節約という理由だけで選ぶ手段ではありません。

Q役員の任期が切れていても休眠なら放置してよいですか

よくありません。休眠中でも役員変更登記の義務は残り、2週間の期限を過ぎれば過料の対象です。加えて登記が動かないままだと12年でみなし解散の対象になります。

Q均等割の減免があるか、どこに聞けばいいですか

都道府県分は所管の県税事務所・都税事務所、市区町村分は市区町村の税務担当課です。東京23区の場合は都税事務所に一本化されています。制度の有無は条例次第なので、一般論ではなく所在地で確認してください。

まとめ

この記事の要点

① 「休眠」は法律用語ではない。登記は残り、申告義務も残る
② 手続きは異動届出書を税務署・都道府県・市区町村へ。東京都は事務所等の廃止から10日以内。
東京都の均等割免除はNPO法人など条例列挙の法人が対象で、休眠中の株式会社は対象外。年7万円は続く。
④ 解散の総額は15万円前後。均等割7万円なら約2年で逆転する。判断軸は再開の見込み。
⑤ 放置すると最後の登記から12年でみなし解散。通知は登記上の本店に届く。

この記事は2026年7月30日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。

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