トップ>経理・税務>契約書の割印と契印。法律上

押印のほんとうの意味 割印も契印も、 義務ではない。 義務なのは収入印紙の消印だけです(印紙税法8条2項) 消印を忘れた場合の過怠税 額面と同額 割印・契印を忘れても罰則はない

契約書の割印と契印。法律上の義務はありません

結論

契約書の押印には役割の違う3種類があります。割印は2部の契約書が同一であることを示すもの、契印はページが連続していることを示すもの、消印は収入印紙を使用済みにするもの。このうち法律上の義務があるのは消印だけです。

割印と契印は、なくても契約は有効に成立します。それでも実務で押されているのは、後から差し替えられていないことを示すためです。逆に消印を忘れると、印紙税法上は印紙の額面と同額の過怠税が徴収されます。同じ「印を押す」でも、リスクの重さが違います。

3つの押印の役割

契約書の押印の種類と法的な位置づけ(2026年7月30日時点)
種類目的押す場所法律上の義務
割印2部の契約書が同一だと示す2部を重ねてまたぐようになし
契印ページの連続性を示す各ページの見開き(製本なら製本テープと表紙)なし
消印収入印紙を使用済みにする印紙と契約書用紙にまたがるようにあり(印紙税法8条2項)

義務なのは消印だけ

押す場所と押し方

  1. 割印…2部の契約書を少しずらして重ね、両方の紙にまたがるように押します。表紙の上部または右上が一般的です。使う印は実印でも社判でも構いません
  2. 契印(ホチキス留めの場合)…見開きの綴じ目にまたがるように、各見開きへ押します。10ページなら5か所です
  3. 契印(製本した場合)…製本テープと表紙・裏表紙にまたがるように、表裏で各1か所。ページ数が多い契約書はこちらのほうが手間が少なくて済みます
  4. 消印…印紙の右下あたりで、印紙と契約書用紙の両方にかかる位置に押します。印紙の中だけ、用紙の中だけでは要件を満たしません

実務でどこまでやるか

押印の作法は会社ごとの慣行に依るところが大きく、法律上の正解が1つあるわけではありません。相手方の様式に合わせるのが実務的で、揉めるとしたら「消印の位置が印紙の中だけになっていた」といった税務上の指摘です。

よくある質問

Q割印と契印はどちらが必要ですか

どちらも法律上の義務ではありません。契約書が2部あるなら割印、ページが複数あるなら契印という使い分けです。相手方が求めるかどうかで判断すれば足ります。

Q契印は全ページに押す必要がありますか

ホチキス留めなら各見開きの綴じ目に押します。製本テープでまとめた場合は、テープと表紙・裏表紙にまたがって表裏1か所ずつで足りるのが一般的な運用です。

Q消印は誰の印でもいいのですか

文書の作成者またはその代理人・使用人などが押します。実印である必要はなく、認印や社判、あるいは署名でも認められます。重要なのは印紙と用紙の両方にかかっていることです。

Q消印を忘れた契約書はどうすればいいですか

気づいた時点で消印すれば足ります。既に税務調査で指摘された場合は、印紙の額面に相当する過怠税が徴収されます。自分で気づいて対応するほうが確実に安く済みます。

まとめ

この記事の要点

割印・契印は法律上の義務ではない。押さなくても契約は有効。
収入印紙の消印だけが義務(印紙税法8条2項)。忘れると額面と同額の過怠税
③ 消印は印紙と用紙の両方にまたがるように押す。署名でも認められる。
④ 過怠税は損金にならないため、実質負担は表面より重い。
⑤ 電子契約なら押印・印紙・消印のすべてが不要になる。

この記事は2026年7月30日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。

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