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株主総会議事録のほんとうのところ 株主が1人でも、 議事録は必要です。 本店に10年間の備置義務。違反は100万円以下の過料 本店での備置期間 10年 支店には写しを5年間。違反は過料100万円以下

株主総会議事録。株主が1人でも作成義務があります

結論

株主総会議事録は、会社法318条で作成が義務とされています。株主が1人でも、その1人が代表取締役本人でも、省略できません。そして作った議事録は本店に10年間、支店に写しを5年間備え置く必要があり(318条2項・3項)、これを怠ると100万円以下の過料です。

一方で、意外に思われるのが押印です。会社法は議事録への署名・押印を義務づけていません。それでも実務で押印するのは、登記の添付書面として使う場面で押印が要求されるからです。この「法律上の要否」と「登記実務での要否」のズレを整理すると、どこまでやればよいかが見えてきます。

誰が作り、いつまでに、どこに置くのか

株主総会議事録の作成・備置の要件(会社法318条/2026年7月30日時点)
項目内容根拠
作成義務株主総会の議事について議事録を作成する会社法318条1項
本店での備置総会の日から10年間318条2項
支店での備置写しを5年間318条3項
閲覧請求株主と債権者は営業時間内いつでも閲覧・謄写を請求できる318条4項
違反した場合100万円以下の過料976条8号

記載事項

記載すべき事項は会社法施行規則72条3項に定められています。定型の項目が並ぶだけで、難しい書類ではありません。

  1. 開催の日時と場所…役員や株主が現場にいない場合(電話会議やWeb会議)は、その出席方法も書きます
  2. 議事の経過の要領とその結果…「第1号議案 計算書類承認の件」に対して「異議なく承認可決した」という形です。詳細な発言録は不要です
  3. 述べられた意見・発言があればその内容…会計監査人や監査役が意見を述べた場合などです
  4. 出席した取締役・監査役などの氏名…議長の氏名と、議事録を作成した取締役の氏名も記載します

「ひな形」が広く流通しているとおり、様式は自由です。重要なのは形式ではなく、上の項目が漏れていないことと、10年保存されていることです。

署名押印は必要なのか

1人会社・親族だけの会社の運用

株主が代表者1人、あるいは家族だけという会社では、総会を「開いた」という実感がないまま決算が終わります。それでも議事録は必要です。現実的な落とし所は次のとおりです。

当社も3名の会社なので、総会は形式的なものです。ただし議事録がないと役員変更の登記ができず、登記ができないと過料の話になります。書類そのものより「登記と保存に必要な部品」として扱ったほうが、続けやすいと感じています。

よくある質問

Q株主総会を実際に開いていない場合はどうすればいいですか

会社法319条の書面決議(みなし決議)を使う方法があります。株主全員が議案に書面または電磁的記録で同意すれば決議があったものとみなされ、その同意書面を10年間備え置きます。実態に合わない議事録を作るより、この形が正確です。

Q議事録に印紙は必要ですか

不要です。議事録は課税文書ではないため、収入印紙は貼りません。

Q取締役会議事録との違いは何ですか

取締役会議事録は会社法369条3項で出席した取締役および監査役の署名または記名押印が明記されており、備置は10年間です。株主総会議事録には署名押印の規定がないという点が最大の違いです。取締役会を設置していない会社では、取締役会議事録は存在しません。

Q10年より前の議事録は捨ててよいですか

備置義務の期間は過ぎますが、過去の決議内容が争いになる場面や、登記の履歴を説明する場面で必要になることがあります。かさばる書類でもないため、そのまま保管しておくほうが実務的です。

まとめ

この記事の要点

① 株主総会議事録は株主が1人でも作成義務(会社法318条1項)。
② 備置は本店に10年間・支店に写しを5年間。違反は100万円以下の過料。
③ 記載事項は施行規則72条3項の4項目。様式は自由。
会社法は署名押印を義務づけていない。押すのは登記の添付書面として使う場合の要請。
⑤ 総会を開いていない実態なら、会社法319条の書面決議で整えるのが正確。

この記事は2026年7月30日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。

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