意匠登録。出願16,000円で、デザインを最長25年守れます
意匠登録は物品の形状・模様・色彩などのデザインを保護する制度です。特許が「技術的なアイデア」、商標が「名前やマーク」を守るのに対し、意匠は見た目を守ります。
費用は出願料16,000円、登録料は第1年から第3年まで毎年8,500円、第4年から第25年まで毎年16,900円。商標のように10年一括ではなく、毎年支払うのが特徴です。2020年4月1日以降の出願なら最長25年保護されます。
費用と保護期間
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 意匠登録出願 | 16,000円 |
| 登録料 第1年から第3年まで | 毎年8,500円 |
| 登録料 第4年から第25年まで | 毎年16,900円 |
| 秘密意匠の請求 | 5,100円 |
| 複数意匠一括出願 | 一意匠につき16,000円 |
- 毎年払う…商標のように10年分をまとめて払うのではなく、年ごとの登録料です。納付を怠ると権利が消滅します
- 10年維持なら合計…出願16,000円+(8,500円×3年)+(16,900円×7年)=159,800円になります
- 第21年から第25年は2020年4月以降の出願のみ…それ以前の出願は保護期間が異なります
- 複数意匠を1つの出願で…複数意匠一括出願が可能ですが、費用は一意匠につき16,000円で変わりません
- 審査がある…新規性、創作非容易性などが審査されます。出願すれば登録されるわけではありません
何を守れるのか
| 制度 | 守るもの | 期間 |
|---|---|---|
| 意匠 | 物品等のデザイン(見た目) | 最長25年 |
| 商標 | 名前・マーク | 10年(更新で半永久) |
| 特許 | 技術的なアイデア(発明) | 出願から20年 |
| 実用新案 | 物品の形状等に係る考案 | 出願から10年 |
| 著作権 | 表現物 | 原則として著作者の死後70年 |
- 2020年から対象が広がった…従来は「物品」のデザインに限られていましたが、画像デザイン、建築物、内装も保護対象になりました。店舗の内装デザインも登録できます
- 部分意匠も登録できる…製品全体ではなく、特徴的な一部分だけを保護対象にできます
- 関連意匠制度…似たバリエーションを一括で保護する仕組みがあります
- 公開されると登録できない…原則として、出願前に公開されたデザインは新規性を失います。展示会に出す前に出願するのが基本です
- 新規性喪失の例外がある…自ら公開した場合、一定期間内に所定の手続きをとれば救済される制度があります
秘密意匠という制度
- 登録後も一定期間公開しない制度…請求すれば、登録から最長3年間、意匠の内容を秘密にできます
- 費用は5,100円…出願時または登録料の納付時に請求します
- 製品の発売前に権利を確保したいとき…登録は済ませつつ、デザインは公開しないという使い方です。競合に模倣される前に権利を取ることができます
- 秘密期間中は権利行使に制限がある…相手に対して警告する際、特許庁長官の証明を受けた書面の提示が必要になるなどの制約があります
- 期間の変更もできる…請求した秘密期間を後から変更する手続きがあります
出願の判断
- 模倣されて困るデザインかどうか…意匠権は類似する意匠にも及びます。他社が似たデザインの製品を出したときに止められるかが判断基準です
- ライフサイクルが短い商品には向かないこともある…審査に時間がかかるため、数か月で入れ替わる商品では権利化が間に合わないことがあります
- 不正競争防止法という別の道もある…形態模倣行為に対しては、意匠登録がなくても一定期間の保護があります。ただし期間が限られるため、長く守るなら意匠登録です
- 年金の管理が必要…毎年の登録料納付を忘れると権利が消滅します。期限管理の仕組みが要ります
- 当社の視点…不動産業では自社製品のデザインを持つ場面は限られますが、2020年から建築物・内装が保護対象になった点は関係があります。特徴的な店舗デザインやモデルルームの内装を展開する事業者にとっては、検討の余地がある制度です
意匠登録は出願16,000円と始めやすい金額ですが、登録料が毎年かかるため長期の維持には費用が積み上がります。10年で約16万円という水準を踏まえ、そのデザインを何年守りたいかで判断することになります。展示会や発売の前に出願するという順序だけは、崩さないようにする必要があります。
よくある質問
Q意匠登録の費用はいくらですか
出願料が16,000円、登録料が第1年から第3年まで毎年8,500円、第4年から第25年まで毎年16,900円です。10年維持すると合計159,800円になります。
Q何年守れますか
2020年4月1日以降の出願であれば最長25年です。それ以前の出願は保護期間が異なります。
Q店舗の内装も登録できますか
できます。2020年から建築物や内装、画像デザインも保護対象になりました。
Q発売してから出願できますか
原則として、出願前に公開されたデザインは新規性を失い登録できません。自ら公開した場合は一定期間内に所定の手続きをとれば救済される制度があります。
まとめ
① 出願料16,000円。登録料は第1〜3年が毎年8,500円、第4〜25年が毎年16,900円。
② 保護期間は最長25年(2020年4月1日以降の出願)。
③ 2020年から画像デザイン・建築物・内装も保護対象になった。
④ 秘密意匠(5,100円)で登録後最長3年間は内容を非公開にできる。
⑤ 公開前に出願するのが原則。展示会・発売の前に手続きする。
この記事は2026年7月31日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。