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減資の手続き 決議・公告・ 登記の3段階。 債権者の異議申述期間は1か月以上必要です 官報公告 1か月以上 個別催告と併せて行う

減資の手続き。債権者保護手続に1か月以上かかります

結論

資本金を減らす手続きが減資です。手順は3段階。①株主総会の決議 ②債権者保護手続 ③変更登記。このうち②の債権者保護手続に最低1か月かかるため、思い立ってすぐに終わる手続きではありません。

中小企業が減資を検討する典型的な理由は税制上の区分です。資本金1億円以下であれば、法人税の軽減税率、交際費の定額控除、外形標準課税の対象外といった扱いを受けられます。ただし外形標準課税については見直しが行われているため、減資だけで対象外になるとは限りません。

減資の種類

有償減資と無償減資
区分内容株主への払戻し
無償減資資本金を減らして資本剰余金に振り替える/欠損を填補するなし
有償減資資本金を減らして株主に払い戻すあり(剰余金の配当を伴う)

手続きの流れ

  1. 株主総会の特別決議…資本金の額の減少は原則として特別決議(議決権の過半数を有する株主が出席し、出席株主の議決権の3分の2以上)です。決議では減少額、効力発生日などを定めます
  2. 官報に公告する…債権者に対し、異議があれば一定の期間内に述べるよう公告します。異議申述期間は1か月以上必要です
  3. 知れている債権者に個別催告する…把握している債権者には個別に通知します。定款で日刊新聞紙または電子公告を定めていれば、官報公告+その方法で個別催告を省略できます
  4. 異議が出たら弁済等を行う…異議を述べた債権者には、弁済、担保の提供、信託会社への相当の財産の信託のいずれかを行います(減資をしても害するおそれがない場合を除く)
  5. 変更登記を申請する…効力発生日から2週間以内に本店所在地で登記します

税制上の影響

資本金の額による主な税制の違い
項目資本金1億円超資本金1億円以下
法人税の軽減税率適用なし年800万円以下の所得に適用
交際費の損金算入接待飲食費の50%のみ年800万円までの定額控除も選択可
少額減価償却資産の特例適用なし30万円未満を一括損金(年300万円まで)
欠損金の繰越控除所得の50%まで全額控除できる
外形標準課税対象対象外が原則(ただし見直しあり)

注意点

減資は「資本金を減らすだけ」に見えて、債権者保護手続に1か月以上かかり、登記と官報公告の費用も発生します。税制上のメリットを狙うなら、外形標準課税の見直しを含めて現在の制度を確認してから判断する必要があります。決算期との関係もあるため、早めの検討が必要な手続きです。

よくある質問

Q減資にはどのくらい時間がかかりますか

債権者の異議申述期間が1か月以上必要で、官報公告の申込みから掲載までの期間も含めると全体で2か月程度をみておく必要があります。

Q減資すれば必ず外形標準課税の対象外になりますか

なりません。減資による対象外化への対応として見直しが行われており、前事業年度に対象であった法人については資本金と資本剰余金の合計額による判定が加わっています。

Q個別催告は省略できますか

定款で日刊新聞紙による公告または電子公告を定めている場合、官報公告に加えてその方法で公告すれば個別催告を省略できます。

Q減資の費用はいくらかかりますか

登録免許税が3万円、官報公告の掲載費用が数万円程度、司法書士に依頼する場合の報酬が5万〜10万円程度が目安です。

まとめ

この記事の要点

① 手順は①株主総会の特別決議 ②債権者保護手続 ③変更登記(効力発生から2週間以内)
債権者の異議申述期間は1か月以上。官報公告の手配を含め全体で2か月程度。
③ 多くは無償減資(資本剰余金への振替・欠損填補)で、会社財産は変わらない。
④ 資本金1億円以下で軽減税率・交際費の定額控除・欠損金の全額控除が使える。
外形標準課税は見直しが行われており、減資すれば対象外とは限らない。許認可の要件も要確認。

この記事は2026年7月31日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。

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