転送電話の料金。月額より「転送先までの通話料が自腹」のほうが効いてきます
固定電話にかかってきた電話を携帯で受ける定番は、NTTのボイスワープです。月額は住宅用550円・事務用880円(税込)。ここまでは知られていますが、大事なのはその先で、転送元から転送先までの通話料は契約者(あなた)の負担と公式に明記されています。
つまり着信が多いほど、月額より転送通話料が効いてきます。この構造を知ったうえで、①今の固定電話に転送を付ける、②バーチャルオフィスの転送電話を使う、③転送をやめて番号ごとスマホに載せる——の3方式を実額で比べます。
転送電話の基本構造:2本の通話に分かれている
転送電話は「かけてきた相手→あなたの固定番号」と「固定番号→転送先の携帯」の2本の通話でできています。前半の通話料は相手持ち、後半(転送区間)はあなた持ち。これが転送電話の隠れコストの正体です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 月額(住宅用) | 550円 |
| 月額(事務用) | 880円 |
| 転送区間の通話料 | 契約者負担(契約プランの通話料に従う。携帯宛は高め) |
固定電話から携帯への通話料は分単位で数十円の水準です。1日数件・1件数分の着信でも、月に数百〜数千円の転送通話料になり、月額550円を簡単に超えます。「転送電話は月550円」と思って使い始めると、請求書で驚くのはこの構造のためです。
3方式の比較:どこにお金を払っているか
| 方式 | 月額 | 転送通話料 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| ①ボイスワープ(既存の固定電話に付ける) | 550〜880円 | 自腹 | 固定電話をすでに持っていて、着信が少ない |
| ②バーチャルオフィスの転送電話(例:レゾナンス) | 2,200〜3,190円 | 自腹(または従量) | 住所とセットで03番号の「受け」を持ちたい |
| ③クラウドPBX型(例:03plus・ナイセンクラウド) | 1,400円台〜 | なし(着信無料・直接受ける) | 着信が多い/03番号で発信もしたい |
構造の違いは1つだけです。①②は「番号は固定回線側にあり、転送で運ぶ」、③は「番号そのものがクラウドにあり、スマホが直接その番号の電話機になる」。運ぶ工程がないので転送通話料が存在せず、着信は無料。03plusの詳細は別記事に書きました。
今の固定電話から乗り換える場合の注意
- 番号の持ち込み可否を先に確認する…長年使った03番号を守りたい場合、クラウドPBX側へのナンバーポータビリティの可否は番号の取得経緯で分かれます。固定電話を解約する前に、移行先で持ち込み確認。順番を逆にすると番号を失うことがあります
- FAXをどうするか決める…固定回線を解約するとFAXも止まります。クラウドFAX(月1,078円〜)に併せて移すのが定石です
- ネット回線との抱き合わせを確認する…ひかり電話は光回線とセットです。電話だけやめるつもりが回線契約全体に影響することがあるので、契約構成を先に把握してください
「転送料を払い続けるくらいなら」という段階に来ているなら、番号ごとクラウドに載せ替える選択肢を比べてください。
よくある質問
Qスマホ(携帯電話)にも転送機能はありますか
あります。各携帯キャリアが転送サービスを提供しており、月額は無料〜数百円程度です。ただし転送区間の通話料が発生する構造は同じです。
Qボイスワープの設定はどこでやりますか
電話機からの操作(142など)またはNTTの設定サイトから、転送先の登録・転送のオン/オフを切り替えます。無条件転送・無応答時転送・話中時転送などのモードが選べます。
Q転送だと相手にバレますか
かけてきた相手に転送の通知はされず、呼び出し音が続いた後にあなたの携帯につながります。ただし折り返すときはあなたの携帯番号が表示されるため、「会社の番号からかけ直したい」場合は転送型では対応できません。ここがクラウドPBX型との実務上いちばん大きな違いです。
Q着信が月に数件しかない場合はどれがいいですか
着信が少ないなら、転送通話料の負担も小さいため、既存の固定電話にボイスワープを付けるのが最も安く済みます。乗り換えのコストと手間をかける意味が出るのは、着信量が多い場合や、固定電話の基本料そのものを見直したい場合です。
まとめ
① 転送電話は「2本の通話」でできており、転送区間の通話料は契約者負担(NTT公式明記)。
② ボイスワープの月額は550〜880円だが、着信が多いと転送通話料が月額を超える。
③ 着信が多いなら、転送ではなく番号ごとクラウドに載せる方式(着信無料)が構造的に安い。
④ 乗り換えは「番号持ち込み確認→FAXの行き先→回線契約の構成確認」の順。解約が先は事故のもと。
この記事は2026年7月27日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。