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2つの借家契約 更新があるか ないか。 定期借家は期間満了で確定的に終了します 成立の要件 事前の書面 契約書とは別に交付して説明する

定期借家と普通借家。更新の有無と賃料減額請求の扱いが違います

結論

建物の賃貸借には普通借家定期借家の2つがあります。違いを一言でいえば更新があるかないかです。

普通借家は、期間が満了しても正当事由がなければ賃貸人は更新を拒絶できません。定期借家は期間満了で確定的に終了し、正当事由も不要です。ただし成立には厳格な要件があります。契約書とは別に、更新がない旨を記載した書面を交付して説明すること。この手順を踏まなければ、契約書に「定期借家」と書いてあっても普通借家として扱われます

2つの違い

普通借家と定期借家の比較(借地借家法)
項目普通借家定期借家
更新正当事由がなければ拒絶できない更新なし・期間満了で終了
契約期間1年未満は期間の定めがないものとみなす1年未満でも有効
契約の方式口頭でも成立書面(電磁的記録可)が必須
事前説明不要契約書とは別の書面で交付・説明
賃料増減額請求特約で排除できない(減額請求)特約で排除できる
中途解約特約による居住用200㎡未満は一定の場合に可

成立の要件

  1. 公正証書等の書面で契約する…書面によることが必要です。公正証書である必要はなく、通常の契約書で足ります。電磁的記録による方法も認められています
  2. 契約書とは別に事前説明書を交付する…「この契約は更新がなく、期間の満了により終了する」旨を記載した書面を、契約締結前に交付します
  3. その内容を説明する…書面を渡すだけでなく、口頭で説明する必要があります
  4. 賃借人の署名をもらう…事前説明を受けたことの確認として、説明書に署名・押印をもらうのが実務です

中途解約と終了通知

賃料の増減額請求

定期借家は、オーナー側にとって出口が明確になる制度です。一方で成立要件が厳格で、事前説明書の交付という一手間を怠ると普通借家になります。法人が事務所や店舗を借りる側の立場でも、定期借家かどうかで移転計画の前提が変わるため、契約書の表題ではなく事前説明書の有無で確認するのが確実です。

よくある質問

Q契約書に定期借家と書けば定期借家になりますか

なりません。契約書とは別個の書面で、更新がなく期間満了により終了する旨を記載したものを契約締結前に交付し、説明する必要があります。これを欠くと普通借家になります。

Q定期借家は再契約できますか

当事者が合意すれば新たな契約を結べます。ただしこれは更新ではなく新規契約なので、再度定期借家にするなら事前説明からやり直します。

Q定期借家でも途中で解約できますか

居住用で床面積200㎡未満の場合、転勤・療養・親族の介護などやむを得ない事情があれば賃借人から解約を申し入れられます。この権利は特約で排除できません。

Q定期借家なら賃料の減額請求を防げますか

賃料の改定に関する特約を定めていれば、借地借家法32条の増減額請求の規定は適用されません。普通借家では減額請求を排除する特約は無効です。

まとめ

この記事の要点

定期借家は期間満了で確定的に終了。正当事由は不要。
② 成立要件は①書面での契約 ②契約書とは別の事前説明書の交付 ③口頭での説明。欠けると普通借家。
③ 期間1年以上なら満了の1年前〜6か月前に終了通知が必要。
④ 居住用200㎡未満はやむを得ない事情による賃借人からの中途解約が特約で排除できない。
賃料の増減額請求を特約で排除できるのは定期借家だけ。

この記事は2026年7月31日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。

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