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法人と個人は別人格 契約を結ぶ。 根拠を残す。 賃貸物件を事務所にするなら貸主の承諾が必要です 按分の根拠として使うもの 床面積 使用時間や部屋数でも可。根拠を残すことが要件

法人が代表者の自宅を事務所にする。契約と按分の根拠が要ります

結論

個人事業主が自宅の家賃を家事按分して経費にする話と、法人が代表者の自宅を事務所にする話は別の整理になります。法人と代表者は別人格なので、まず契約が必要です

持ち家であれば法人と代表者の間で賃貸借契約を結び、法人は地代家賃として損金、代表者は不動産所得として確定申告します。代表者が賃貸物件に住んでいる場合は、法人に貸すことが転貸に当たるため貸主(オーナー)の承諾が必要です。ここを飛ばすと契約違反になります。当社は貸主側・管理会社側の立場でこの承諾を判断することがあるので、その視点も含めて整理します。

持ち家の場合

  1. 法人と代表者で賃貸借契約を結ぶ…事務所として使用する部分について、法人が代表者から借りる形です。契約書を作り、賃料と対象範囲を明記します
  2. 賃料は近隣の相場を基準にする…高すぎれば役員給与と認定され、低すぎれば法人の利益が過大になります。近隣の同種物件の賃料水準を調べて根拠を残すのが実務です
  3. 法人は地代家賃として損金…毎月支払い、通帳に記録を残します。現金でのやりとりは避けます
  4. 代表者は不動産所得として申告…受け取った賃料は不動産所得です。固定資産税、火災保険料、減価償却費、住宅ローンの利息のうち事業用部分を必要経費にできます

賃貸物件の場合は転貸になる

按分の根拠

按分に使われる基準
基準考え方向いている場面
床面積事業専用スペースの面積 ÷ 総床面積説明しやすく最も一般的
部屋数事業に使う部屋数 ÷ 総部屋数間取りが明確な場合
使用時間事業に使う時間 ÷ 24時間など兼用スペースの場合

社宅として借り上げる方法

当社は宅地建物取引業者として、法人契約や転貸の承諾を判断する側にいます。実務で見ていると、承諾を取らずに法人登記だけしているケースが少なくありません。多くは黙認されていますが、来客や看板が絡むと問題になります。事務所として使う予定があるなら、物件を決める前に貸主の意向を確認するのが結局いちばん早いです。

よくある質問

Q賃貸物件を法人の事務所にするのに貸主の承諾は必要ですか

必要です。法人は代表者とは別人格なので、代表者が借りている物件を法人に使用させることは転貸に当たります。無断転貸は契約解除の理由になり得ます。

Q持ち家の一部を法人に貸すと確定申告が必要ですか

必要です。受け取った賃料は代表者の不動産所得になります。固定資産税、火災保険料、減価償却費、住宅ローンの利息のうち事業用部分を必要経費にできます。

Q住宅ローン控除は使えなくなりますか

事業用部分の割合によります。事業用部分が10%以下であれば全体を居住用として扱える取扱いがあります。按分割合を決める前に確認が必要です。

Q按分の割合は何割までなら大丈夫ですか

上限の基準はありません。実態に即した合理的な割合であることが要件です。床面積で計算し、間取り図と計算根拠を書面で残しておくことが最も確実な備えになります。

まとめ

この記事の要点

① 法人と代表者は別人格。持ち家なら賃貸借契約を結び、法人は地代家賃・代表者は不動産所得。
② 賃貸物件を法人の事務所にするのは転貸に当たり、貸主の承諾が必要。無断転貸は解除理由になる。
③ 按分は床面積が最も説明しやすい。間取り図と計算根拠を書面で残す。
④ 持ち家は住宅ローン控除への影響を確認する(事業用10%以下なら全体を居住用として扱える取扱いがある)。
⑤ 社宅として借り上げる方法もあるが、賃貸料相当額を徴収しないと差額が役員給与になる。

この記事は2026年7月30日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。

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