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前払いの3科目 何に対する 前払いか。 継続的なサービスの前払いだけが前払費用です 短期前払費用の要件 1年以内 継続適用が条件・支払時に損金にできる

前払金・前渡金・前払費用。3つの違いは「何に対する前払いか」です

結論

前払いの処理で使う科目は3つあります。前払金(前渡金)は商品の仕入代金や外注費を前もって払ったもの。前払費用継続的にサービスを受ける契約について、まだ提供を受けていない期間分を前払いしたもの。名前が似ていますが、性質が違います。

この区別が効いてくるのが短期前払費用の特例です。前払費用のうち支払った日から1年以内にサービスの提供を受けるものについては、継続して適用することを条件に、支払った事業年度の損金にできます。前払金には使えません。この違いを押さえておくと、決算前の判断が速くなります。

3つの科目の違い

前払いに関する科目の区分
科目内容
前払金(前渡金)商品・サービスの代金の前払い商品の手付金、外注費の着手金
前払費用継続的なサービスの未経過分家賃、保険料、リース料、保守料
立替金本来は相手が負担すべき費用の立替取引先の運送費を立て替えた

短期前払費用の特例

  1. 前払費用であること…一定の契約に基づき継続的に役務の提供を受けるために支出した費用であることが前提です。前払金には適用できません
  2. 支払った日から1年以内に提供を受けるものであること…期首から1年分ではなく、支払日から1年以内です
  3. 継続して同じ処理をすること…毎期継続して適用することが条件です。利益が出た年だけ使うことはできません
  4. 実際に支払っていること…未払いのまま損金にすることはできません

決算での振替

消費税の扱い

当社は事務所の家賃と保険料で前払費用が発生しますが、短期前払費用の特例は使っていません。1年分の資金が先に出ることと、継続適用の縛りがあるためです。使うなら「毎期続ける前提で、資金繰りに余裕がある年に始める」という判断になります。

よくある質問

Q外注費の着手金に短期前払費用の特例は使えますか

使えません。短期前払費用は継続的に役務の提供を受ける契約が対象で、外注費の着手金は前払金にあたります。

Q家賃を1年分前払いすれば全額その期の損金になりますか

短期前払費用の要件を満たせば可能です。支払日から1年以内に提供を受けるもので、毎期継続して同じ処理をすることが条件です。

Q短期前払費用の適用をやめてもよいですか

継続適用が条件のため、やめると過去の処理まで問題になる可能性があります。始める前に継続できるかを検討する必要があります。

Q前払いした時点で消費税の仕入税額控除はできますか

できません。商品の引渡しやサービスの提供を受けた時点で課税仕入れになります。短期前払費用として損金経理した場合は例外的に支出時とする取扱いがあります。

まとめ

この記事の要点

前払金(前渡金)=モノ・仕事の代金の前払い前払費用=継続的サービスの未経過分
短期前払費用の特例は前払費用だけ。前払金には使えない。
③ 要件は①支払日から1年以内の役務提供 ②継続適用 ③実際の支払い
④ 収益と直接対応する費用(仕入・外注費)には適用できない
⑤ 消費税は引渡し時・役務提供時が原則。前払金の領収書だけではインボイスの要件を満たさないことがある。

この記事は2026年7月31日時点の法令・公開情報および当サイトで実測した料金に基づいています。制度・料金は変わることがあります。許認可・登記・税務の個別判断は、所管庁・専門家にご確認ください。本記事は論点の整理であり、法的助言ではありません。

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