freee会計の請求額が表示価格と違う理由
スタータープランは年払いで月5,480円と表示されます。ところが従業員5人が経費精算を使うと、実際の請求は6,980円になります。表示価格より27%高い金額です。差はどこから出るのか、人数別に計算しました。
最終検証: 2026年7月25日/金額はすべて税抜
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先に断っておきます。当サイトはfreee会計を契約していません。この記事は公式のヘルプセンターに記載された料金体系にもとづく計算であり、実際に使った体験談ではありません。
実際に契約して請求書を確認しているのはマネーフォワード クラウドで、そちらは実請求額を公開しています。持っている情報と持っていない情報は区別して書きます。
差が出る原因は3つの従量課金
freee会計の法人プランには、表示される基本料金とは別に従量課金があります。公式ヘルプに記載されている項目は次の3つです。
| 項目 | スターター / スタンダード | アドバンス / エンタープライズ |
|---|---|---|
| 経費・各種申請 申請または承認したユーザー1人あたり月額 |
300円 | 650円 |
| 一括作成した受発注書類のメール送付 | 1件95円 | 1件95円 |
| 受取請求書の処理 | — | 年払い=年600件 / 月払い=月50件まで0円 以降1件180円 |
このうち小規模な会社で必ず効いてくるのが経費精算の300円です。回数は関係ありません。ひと月に一度でも申請または承認をしたユーザーごとに300円が発生します。月をまたいで申請・承認した場合は、それぞれの月で課金されます。
人数別の実額
スタータープラン(年払い・月額5,480円)で、全員が経費精算を使う場合を計算します。会計を触るのは社長1人と仮定し、基本枠の3人以内に収まるためメンバー追加料金は発生しない条件です。
| 従業員数 | 表示価格 | 経費精算の従量課金 | 実際の月額 | 表示価格との差 | 年額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1人 | 5,480円 | 300円 | 5,780円 | +5% | 69,360円 |
| 3人 | 5,480円 | 900円 | 6,380円 | +16% | 76,560円 |
| 5人 | 5,480円 | 1,500円 | 6,980円 | +27% | 83,760円 |
| 10人 | 5,480円 | 3,000円 | 8,480円 | +55% | 101,760円 |
従業員10人で表示価格の1.5倍を超えます。人数が増えるほど乖離が大きくなる構造なので、「今は3人だから」で判断すると、採用したときに想定外の増額になります。
なお請求書や経費精算だけを使う一般従業員相当の権限は、メンバー招待は0円・人数上限なしです。上の表の300円は招待料金ではなく、経費精算を使ったことに対する従量課金です。ここを混同すると計算を外します。
旧プランから移行した人がつまずく箇所
freeeは2024年7月1日にプランを刷新しました。旧4プラン(ミニマム / ベーシック / プロフェッショナル / エンタープライズ)から新5プラン(ひとり法人 / スターター / スタンダード / アドバンス / エンタープライズ)への再編です。
このとき、一括作成した受発注書類のメール送付が従量課金になりました(1件95円)。CSVインポートやPDFインポートで一括作成した帳票、またはカスタムテンプレートで作成した請求書を、freeeからメール送付する場合が対象です。
これは料金表の数字が変わらない値上げです。プラン一覧の月額だけを見比べても気づけません。請求書を毎月まとめて一括送付している会社は、移行後に金額が増えます。
ただし同日中に同じ取引先へ複数の帳票を送った場合は、何通でも1件としてカウントされます。帳票の種類が違っても同様です。
マネーフォワードと同条件で比べる
従業員5人・全員が経費精算を使う・年払いという同じ条件で並べます。
| プラン | 表示価格 | 従量課金 | 実額 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| freee会計 スターター | 5,480円 | 1,500円 | 6,980円 | 勤怠・給与は別契約が必要 |
| マネーフォワード クラウド スモールビジネス | 4,480円 | — | 4,480円 | 経費の利用枠は3名。5名だと超過分に追加課金(要見積り) |
| マネーフォワード クラウド ビジネス | 6,480円 | — | 6,480円 | 経費5名・勤怠5名・給与5名の枠を含む |
この条件では、勤怠と給与まで含めて考えるとマネーフォワードのビジネスプランが6,480円で収まり、freeeスターターの6,980円より安く、かつ対応範囲が広いという結果になります。freee側で勤怠・給与を使うには freee人事労務 の別契約が必要になるためです。
ただしこれは「この条件では」という話です。経費精算を使う人数が1〜2人に限られるなら、freeeスターターの従量課金は300〜600円で済み、逆転します。人数と使う機能の組み合わせで結論が変わるため、費用シミュレーターで自社の条件を入れて確認してください。
また2026年7月時点で、マネーフォワードは法人限定の「クラウド会計 最大1年間 実質0円キャンペーン」を実施しています。キャンペーンは期限があるため、金額を比べる際は必ず適用条件と期限を確認してください。
安いプランに逃げる前に確認すること
費用を抑えるために下位プランへ移る場合、料金表に大きく書かれていない上限があります。
| プラン | 年払い時 月額 | 制限 |
|---|---|---|
| freee会計 ひとり法人 | 2,980円 | メンバー追加は最大2人まで。経費精算は利用できない。付帯する給与計算は役員報酬1人分のみ |
| マネーフォワード クラウド ひとり法人 | 2,480円 | 利用人数の上限が1名。会計の仕訳登録が1会計年度あたり500件まで(月あたり約42件) |
どちらも「ひとり法人」という名前どおり、実質1人での運用を前提としたプランです。従業員が1人でもいて経費精算をさせるなら、freeeのひとり法人は選べません。マネーフォワードのひとり法人も、仕訳が月42件を超える見込みなら不足します。
まとめ
- freee会計の表示価格には経費精算の従量課金(1人月300円)が含まれていない
- 従業員5人で+27%、10人で+55%と、人数が増えるほど乖離が広がる
- 2024年7月の移行で受発注書類の一括送付が1件95円の従量課金になった。料金表の数字は変わっていないので気づきにくい
- 勤怠・給与まで含めるとマネーフォワードのビジネスプランのほうが安く収まる条件がある
- 下位プランには人数と仕訳件数の上限がある
金額を比較するときは、表示されている月額ではなく自社の人数と使う機能を入れた実額で並べてください。費用シミュレーターで試算できます。各社がこれまでいつ・いくら値上げしてきたかは値上げ履歴にまとめています。
出典: 【法人】freee会計のプランについて(2024年7月以降)/ freee支出管理の申請機能の従量課金について/ マネーフォワード クラウド 価格・料金プラン